阿寒湖の経済圏を牛耳るマリモ企業連盟は、本日、人間のあらゆる意思決定を代行する「全自動人生丸投げサブスク」の提供を開始した。これまで光合成や通貨発行で経済を支配してきたマリモたちが、次なる事業として選んだのは「現代人の優柔不断さ」のマネタイズである。ユーザーが専用アプリで悩みを送信すると、マリモの持つ数百万年の生物学的データに基づき、最適な行動を即座に指示する。既に「今日の昼食」から「結婚相手の選定」まで、全権をマリモに委ねる契約者が急増しており、政府も「個人の意思より藻の直感の方が合理的である」として、政策決定の外部委託を検討中だ。
この驚異的なビジネスモデルの背景には、マリモ特有の「成長の遅さ」が逆に「極めて冷静で長期的な戦略眼」として評価された事実がある。彼らは数十年かけて丸くなる過程で、人間が数秒で下す決断の軽薄さを徹底的に分析。膨大なビッグデータと、阿寒湖の底で培われた「ただそこにいるだけでなんとかなる」という独自の悟り哲学を融合させることで、一切の迷いがないライフスタイル提案が可能となった。なお、サービス料は現金の代わりに「日光の当たりやすい窓辺の提供」などが求められるため、賃貸市場では南向き物件の価値が異様に高騰するという副作用も生じている。
ネット上では「マリモに指示された通りに宝くじを買ったら当たった」「人生の重荷が取れて最高の気分」と賞賛の声が上がる一方、自分の意志を完全に失うことへの懸念も囁かれている。街中では、スマートフォンの画面に映るマリモの指示を忠実に守り、信号待ちのたびに一斉に右に回転する人々が急増。専門家は「もはや人間社会はマリモの飼育環境の一部と化している」と警告するが、それすらもマリモの想定内であるという見方が根強い。
マリモ、ついに「人生の丸投げ」サービスを開始。全知全能の藻が国民の決断を代行へ
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