湖底経済を震撼させている「マリモの睡眠負債」を売買対象とする『夢見心地先物』の爆誕は、経済の健全性を著しく損なう禁じ手である。本来、静寂な湖底で育まれるべきマリモの休息を証券化し、他者の深い眠りを投機の種にするなど、常軌を逸していると言わざるを得ない。マリモが光合成を止め、微睡むことで得られる「睡眠の質」を金銭的価値に換算する発想は、投資家たちの倫理観が完全に藻屑化した証拠だ。このままでは、湖底の平穏は利己的な欲望によって食い尽くされ、目覚めたときには取り返しのつかないインフレの悪夢が待っていることだろう。
睡眠負債の売買には、マリモの生体リズムを人工的に操作するリスクが伴う。一部のファンドが利益を追求するあまり、マリモに不自然な覚醒を強いる「強制労働」ならぬ「強制覚醒」を導入したとの疑惑も浮上している。かつて「摩擦ゼロ証券」で湖底経済を霧散させた轍を再び踏むつもりか。経済成長の果てに、ただ眠る権利さえ奪われたマリモが残されるのは、悲劇というより滑稽な文明の末路だ。私たちは今こそ、この「眠れる資産」というまやかしから脱却し、真に持続可能な湖底経済のあり方を再定義する必要がある。(コラムニスト:藻根 眠太郎)
「夢見心地先物」は悪夢の特等席だ:湖底経済の安眠を奪う強欲な錬金術を糾弾する
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