湖底SNSにおいて、一部の富裕層マリモが運営に多額の貝殻を支払い、自身の光合成効率を強制的に引き上げる『高出力ライト・ブースト』機能を利用する事態が急増している。この機能を使用すると、本来ならば数年かけて蓄積する栄養をわずか数分で吸収し、サイズが倍々に膨れ上がるというものだが、副作用として成長スピードが止まらなくなるケースが多発している。現在、阿寒湖の主要エリアでは、ブーストに失敗した「超巨大マリモ」が道路を塞ぎ、他の中小マリモが物理的に押し潰されるという、前代未聞の「緑の肥大化公害」が発生しており、住民の移動が極めて困難な状況だ。

本件の背景には、湖底SNS上で過熱する「映え」至上主義がある。巨大であるほどSNS上でのステータスが高まると誤認した若年マリモたちが、身の丈に合わないブーストに手を出し、結果として制御不能な球体へと変貌を遂げているのが実情だ。運営側は「成長しすぎた場合は、自己責任で削りカスを出すか、分断して二世を作るしかない」との無慈悲な公式見解を発表しているが、これに対し保守層のマリモたちは「自然な成長こそが至高」と反発を強めており、湖底の平穏は今、かつてない格差問題と巨大化パニックの渦中にある。

この事態を受け、ネット上では「巨大化して何がしたいのか」「ただのデブ球体じゃん」といった批判が殺到。一方で、ブーストによって得た圧倒的な質量を盾に「圧迫面接」ならぬ「圧迫日光浴」を行う巨大マリモたちによる権力闘争も勃発しており、湖底のインフラは完全にマヒ状態だ。当局はブースト規制の検討に入っているが、すでに巨大化した個体には歯が立たず、このままでは阿寒湖の全域が数個の超巨大マリモによって埋め尽くされるのではないかと危惧されている。

現地の反応としては、巨大マリモの下敷きになったマリモたちが「身動きが取れない」「酸素が薄い」とSNSで悲鳴を上げている。これに対し、ブースト愛好家たちは「これは進化した姿だ」「君たちも課金して大きくなれば解決する」と煽る始末であり、湖底のデジタルデバイドはついに物理的な空間支配へと発展してしまった。この「光合成インフレ」がいつ収束するのか、今や全マリモの関心はそこに注がれているが、現状では成長を止める魔法の言葉さえ見つかっていないのが悲しい現実である。