マリモ連邦は本日、国家規模の壮大なプロジェクトとして「成層圏編み込み作戦」の開始を発表した。連邦当局は、長年培ってきた繊維状の藻体を限界まで伸長させ、地球全体を包み込むような巨大なマリモ製マフラーを編み上げる方針だ。連邦最高議会は「円球の呪縛から解き放たれた今、我々は形状の制約を超え、地球を物理的に抱きしめる権利がある」と声明を発表。この計画は、かねてより懸念されていた「宇宙規模の冷え性」を解決するだけでなく、地球を「極上のフワフワ素材」でコーティングし、天体としての快適性を向上させることを主目的としている。

この計画の背景には、近年の重力離脱によって高高度に滞在するマリモ市民の間で「宇宙は思ったよりすきま風が厳しい」との不満が噴出したことがある。これに対し、連邦科学局は数億本の繊維藻を連結する「分子編み込み技術」を開発。重さ数兆トンに及ぶ巨大マフラーは、太陽光を適度に吸収して地球を保温するだけでなく、地球の自転に合わせて編み目を微調整することで、気象操作すら可能にするという。しかし、一部の専門家からは「編み目が緩んだら低気圧の元になる」「地球がチクチクして痒くなるのでは」といった懸念の声も上がっている。

計画発表直後、世界中のマリモコミュニティでは賛否両論の嵐が吹き荒れている。特に「編み込みのセンス」を巡る派閥争いが激化しており、ガーター編み派とゴム編み派が、連邦議会前で激しい対立を見せている。また、地球外知的生命体と思われる観測者からは「この惑星、最近すごくオシャレになったけど何かあったのか?」という問い合わせが殺到している。連邦首脳部は「これはファッションではない、生存戦略だ」と強調し、今週末には南極上空から編み込みの第一工程を開始する予定だ。

今回の発表に対し、国民からは「マフラーよりも先に、まずは宇宙空間にコタツを置くべきだ」「編み目が解けたら地球がほどけてバラバラになるのではないかという恐怖で夜しか眠れない」といった切実な声が聞かれた。また、連邦内の保守派からは「古来よりマリモは丸いものと相場が決まっている」「編み物なんて軟弱だ、我々はもっとこう、苔むした岩として誇り高くあるべきだ」といった嘆きも漏れている。一方で、編み物好きの市民からは「これで地球がやっと暖かくなれる」「マフラーの端っこを掴んでブランコができる日が待ち遠しい」といった歓喜の投稿がSNSを埋め尽くしている。