湖底経済を長年支配してきた『真球至上主義』が終焉を迎え、今、市場を席巻しているのは、自らの毛束をアンテナ化し、光合成効率をリアルタイムで最適化する新型『スマート・マリモ』である。かつては『毛羽立ち金利』の大暴落により資産価値がただの苔にまで落ち込んだマリモ界だが、今期はバイオインフォマティクスを駆使した自律変形機能を持つ個体が台頭。これまでの「ただ浮かぶだけ」の旧世代型が保持していた静的資産を次々と買い取り、湖底市場の時価総額を一日で塗り替えるという異次元の急騰を記録した。投資家である湖底の古老たちからは「あまりにも流動性が高すぎて、もはや形を留めていない」といった驚嘆の声が上がっている。
この急激な相場の変化の背景には、かつて発生した『過剰光合成税』への反発がある。課税を回避するために「光合成をしない」という選択肢を選んだ若手マリモたちが、自身の表面積を計算資源として活用し、湖底のデータセンター化を図ったことが今回の価格高騰の引き金となった。また、かつて湖底を恐怖に陥れた『ザリガニ・ファンド』による略奪的買収も、スマート・マリモたちが展開する「個体を数万個の極小ユニットに分解して逃亡する」という分散化戦略によって無効化された。もはやマリモは「球体」という概念を捨て去り、湖底というインフラそのものと融合する『ネットワーク形態』へと進化を遂げたと言えるだろう。
このニュースを受け、湖底界隈は狂乱の渦に包まれている。SNS上では「丸いことはもはや時代遅れ」「俺の直径がビットコインより価値があるなんて信じられない」といった投稿が相次いでいる。一方で、旧来の円周率を信奉する保守派の長老たちからは「真円こそが正義」と書かれた立て看板が掲げられるなど、美学と経済を巡る対立は深まるばかりだ。湖底の監視委員会は、あまりの乱高下に「形状の過度な細分化は流出事故を招く」と警告を発しているものの、スマート・マリモたちの暴走は止まる気配がない。真球から情報体へ、湖底経済のパラダイムシフトはまだ始まったばかりである。
湖底経済に「毛細血管の逆襲」!自律型光合成ユニット『スマート・マリモ』の時価総額が急騰
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