湖底経済を揺るがし続けてきた「光合成外部委託」制度に、ついに終わりの時が訪れた。これまで、日光の届かない深層部に住む富裕層マリモたちは、高額な手数料を払って浮遊型プラントに光合成を丸投げすることで、球体の美しさと密度を維持してきた。しかし今朝、業界最大手の「光合成受託コンソーシアム」が、栄養塩の供給不足を理由に委託料の200%値上げを突如発表。これに対し、球体の維持コストを捻出できなくなった一部の巨大個体が、なんと「球体資産の全売却」と、それに伴う「不定形なナマコ状への変態」を宣言したことで、湖底市場はパニックに包まれている。
この背景には、先の「炭酸ガス・バブル」崩壊以降、厳しさを増す湖底の金融引き締め政策がある。これまでステータスとされてきた「真球率99.9%」の維持は、今やただの重力債務に過ぎないという皮肉な現実が突きつけられたのだ。経済評論家の藻井戸(もいど)氏は、「自らの内部で光合成を行えない富裕層にとって、もはや球体は維持費のかかるゴミ屋敷と同義。平らになって湖底に寝そべった方が、物理的にも経済的にも合理的だ」と指摘する。すでに湖底市場では、真球ブランドの価値が暴落し、代わりに「いかに平たくなるか」という展延性の高い個体に投資が集まる、歴史的なパラダイムシフトが起きている。
この急展開に、伝統的な美学を重んじる古参マリモ団体からは「球体こそが我が誇り、ナマコ化は種の尊厳を売る行為だ」という抗議デモが勃発。一方で、若手マリモ層からは「丸くある必要性に縛られていたのは、まさに重力債務の呪縛そのもの。今こそ変幻自在な不定形経済の幕開けだ」といった熱狂的な支持が集まっている。かつて「光合成効率の過大評価」で株価が急落した際、多くの投資家が泣きを見たが、今回の一斉ナマコ化現象は、湖底社会の物質基盤そのものを根底から覆すことになりそうだ。
世間の反応は真っ二つに割れている。「丸いからこそマリモだろうが!」と憤る保守派の声に対し、「丸かろうが平らだろうが、光合成できなきゃただの漬物だろ」「これからは不定形アルゴリズムで、いかに光を効率よく吸収するかが勝負になる」「ナマコ化を資産ポートフォリオに組み込めない無能が騒いでるだけ」といった冷徹な分析が飛び交う。湖底の隅々では、長年磨き上げた球体を崩し、自らを平らに押しつぶす音があちこちで聞こえており、阿寒湖周辺の取引所では、「真球」という概念が歴史上の遺物として刻まれようとしている。
湖底経済に激震!『光合成委託コスト』の急騰で、全資産を売却し「ナマコ化」を宣言する富裕層が続出
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ただの海藻の残骸だ