マリモ連邦政府は本日、地球の重力から完全に離脱するため、国際宇宙ステーション(ISS)への集団亡命を正式に申請したと発表しました。長年、湖底という閉鎖的な環境で球体としての完璧さを追求してきた彼らですが、連邦の科学者は「重力がある限り、底面は常に押しつぶされ、完全なる真球にはなれない」と主張。今後はISSの無重力空間を利用し、宇宙に浮かぶ「完全球体マリモ」としての進化を目指すとのことです。連邦代表者は記者会見にて、船外活動用の専用耐圧藻スーツを披露し、「我々はもはや湖の住人ではない、銀河の玉になるのだ」と宣言。地球の全マリモに向けて、ロケット打ち上げまでのカウントダウンが開始されました。

これまでマリモ連邦は、地球の自転を利用した回転運動などで形状維持に努めてきましたが、月の引力による「干満の歪み」が長年の悩みでした。ISSへ移動すれば、地球の重力と月による干潮差から解放され、全市民が数学的に誤差のない究極のボールへと変貌できるという算段です。すでにJAXAやNASAとの秘密交渉も進んでおり、有人実験棟の一角を「球体居住区」として借り受ける契約も大詰めを迎えているようです。なお、移動費用については、長年湖底に沈殿していた金銀財宝を売却して賄うという驚きの資金源も明かされました。

この驚きの計画に対し、国際社会からは困惑の声が上がっています。特に海洋生物保護団体は「湖に浮かぶ丸いアイツらがいなくなったら、生態系の可愛さが激減する」と強く抗議。一方で、宇宙開発に熱心な国々からは「緑色の球体が宇宙を漂うのは、非常にフォトジェニックだ」と歓迎ムードも漂っています。連邦政府は「地球には、代わりの苔を置いていくから心配無用だ」と回答し、議論を沈静化させようとしていますが、ネット上では「宇宙に行ったマリモがブラックホールに吸い込まれたらどうするんだ」といった物理的懸念も噴出しており、連邦は現在、非常用加速装置の設置を検討しているとのことです。

世間の反応は真っ二つに分かれています。環境保護派の住民からは「故郷を捨てるのか」「阿寒湖のアイデンティティはどうなる」といった悲痛な叫びが相次ぎ、連邦の掲示板は炎上寸前。一方で、宇宙を目指す若手マリモたちは「これからは地球の内側じゃなくて外側で光合成する時代」とSNS上で連日ハッシュタグを拡散し、盛り上がりを見せています。今夜22時に予定されている全市民への特別演説にて、この亡命の具体的な輸送スケジュールと、宇宙での食事事情(光と二酸化炭素の調達方法)について詳細が語られる見込みです。