マリモ連邦は本日、建国以来のアイデンティティであった「完全なる球体」を捨て、高速移動に最適化された「流線型」への一斉進化を果たすための国家プロジェクト『プロジェクト・エアロダイナミクス』を開始すると発表した。連邦議会は「丸いだけでは宇宙の荒波には勝てない」との声明を発表。今後は、全個体が体内の繊維を再構成し、時速300キロでの遊泳を可能にするエッジの効いたフォルムへと移行する。この急進的な政策に対し、連邦内では「丸こそ至高」と主張する伝統派マリモと、「時代はスピード」と叫ぶ革新派マリモの間で、激しい回転衝突が各地で繰り広げられている。
背景にあるのは、隣接する水草銀河からの過度な光合成競争である。従来の球体は水流抵抗が大きく、回避行動に限界があった。今回の形状変更により、マリモたちは湖底の地形を無視した超音速機動が可能となる。しかし、変形に伴い「うっかり角が生えてしまった」個体が多発するなど、現場の混乱は隠せない。連邦当局は、一時的な突起物の発生は「進化の過程」であると強調しているが、専門家からは「もはやそれはマリモではなく、ただの緑のミサイルではないか」という指摘も上がっている。
マリモ界はこのニュースに騒然としている。街中の掲示板には「丸いから可愛いんじゃないのか」「角が生えたら掃除が大変そう」といった困惑の声が溢れている。一方で、一部の若手マリモからは「スタイリッシュな角マリモ、最高にエモい」「空力性能重視でリアスポイラーを生やすのが今のトレンド」と、この変革を歓迎する声も大きい。連邦の掲げる『脱・球体宣言』は、穏やかな緑の楽園に、異質な鋭利さを持ち込むことになりそうだ。
ネット上では「丸マリモ保存会」が即座に結成され、大規模な回転デモが計画されているという。しかし、肝心の連邦軍は既に流線型への換装を完了しており、反抗する個体を高速ですり抜けて威嚇するなど、緊張状態は最高潮に達している。専門家によると、今回の改造を拒否した球体マリモたちは、今後『レトロ・クラシック個体』として、水族館への保護対象となる可能性が高いという。マリモ連邦の明日は、果たして丸く収まるのか、それとも突き刺さるのか、全宇宙が注目している。
マリモ連邦、全土で『球体形状からの脱却』を宣言――次世代の「流線型ボディ」へ大規模改修を開始
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丸いからこそ癒やされるのに