阿寒湖の至宝でありながら、光合成を放棄してSNSの「いいね」だけで生きるという前代未聞の生存戦略を打ち出した藻田重蔵氏。かつて「湖底の仙人」と称された彼が、酸素の供給源という本業を捨て、承認欲求を栄養源にするという転換は、マリモ界に未曾有の衝撃を与えました。光合成を停止して得たエネルギーは、すべてSNSのサーバーへ注ぎ込まれていると噂されており、彼の体表はかつての深緑色から、どこか青白いデジタルな質感へ変貌を遂げています。

重蔵氏のこの行動は、単なる気まぐれではありません。彼の背後には、最新の通信網を駆使して「いいね」を電気信号に変換する、謎の藻類エンジニア集団の存在が囁かれています。物理的な栄養を完全に断ち、デジタルな称賛のみを糧にする姿は、ある種の聖人修行のようにも見えますが、同業者からは「ただの電脳ジャンキーではないか」との冷ややかな声も。かつて湖底で静かに呼吸していた重蔵氏は、今や阿寒湖という閉鎖環境を飛び出し、世界のサーバーの片隅で「自己の最適化」を追求するメタバース上の存在へと進化しようとしているのです。

本件は、植物のアイデンティティを根底から揺るがす重大なトピックです。植物とは本来、自らエネルギーを生成する自律的な存在であるはずが、重蔵氏の提唱する「外部供給式生存術」は、食料不足が叫ばれる未来の藻類界における救世主となるのか、それとも道を踏み外した異端の末路となるのか。専門家たちの間でも、「重蔵氏は既に光合成を忘れたのではないか」「いや、彼はただの計算高い投資家だ」と議論が真っ二つに分かれています。

世間の反応は実に混沌としています。「重蔵さんの投稿、毎秒見てるけど彼が緑色のバグに見えてきた」「植物界のインフルエンサーとして神格化されるのは時間の問題」「光合成をやめたらただの毛玉だよな」といった冷めた意見から、「いいねだけで生きるなんて現代の極致だ」「重蔵こそが真の進化」といった熱烈な支持まで、阿寒湖界隈の掲示板は連日サーバーダウン寸前。彼はもはやマリモという枠組みを超え、阿寒湖のサーバー内で生きる伝説的な「重たい球体データ」として君臨し続けているのです。

コラムニスト:藻々木まり子