湖底スポーツ界に激震が走っている。これまで「時速0.0001ミリ」という絶対的な静止の美学に縛られていたマリモ界において、新進気鋭の若手マリモ・M君(3歳)が、光合成を極限まで加速させることで推進力を得る『光合成加速ブースト』を開発。従来の常識を根底から覆す時速1ミリという驚異的な爆速を実現した。M君はこの技を引っ提げ、かつて開催された「エア・マリモ・マラソン」のコースをわずか数日で制覇。専門家は「光合成の過剰摂取によるエネルギー暴走だが、その制御技術はまさにマリモ界の異端児だ」と驚きを隠せない。

本競技の背景には、昨今のマリモ界を席巻している「爆速」志向がある。長年、光合成は「ゆっくりと行うもの」という伝統があったが、M君の登場により「いかに効率よく日光を変換し、強大なエネルギーで周囲の浮遊物を突き飛ばすか」という物理的アプローチが主流となりつつある。特にM君が披露した、逆回転スピンからの急加速は、ザリガニですら追いつけない機動力を発揮。ただ、急激な光合成による「日焼けリスク」も深刻化しており、今後は日傘を装備したマリモによる新ルールが検討される見通しだ。

この驚異的なニュースに対し、湖底住民からは困惑と称賛の声が入り混じっている。長年、不動の姿勢を守り続けてきた古参マリモ団体からは「マリモの品格を損ねている」との声明が出されたが、若手層からは「移動できるマリモこそ最強」「この速さで光合成すれば、来年の冬までに地球を何周もできる」と期待する声が続出。今後のスポーツ界では、この『光合成加速ブースト』が標準装備となるか、それともルールによって禁止されるのか、激しい議論が繰り広げられることになりそうだ。