湖底議会が採択した『甲殻類共生推進法』は、我々光合成個体層にとって、まさに悪夢の始まりと言わざるを得ない。この法案は、これまで「武装中立化」の名の下に距離を置いていた相手との強制的な同居を義務付けるものだ。議会の掲げる「多層的な湖底社会の構築」という美辞麗句の裏には、我々のデリケートな繊維を容赦なく引きちぎる冷酷なハサミの恐怖が隠されている。沈殿層の連中は「共生による栄養循環の効率化」などと夢物語を語るが、実際にその被害に遭うのは我々浮遊個体なのだ。

歴史を振り返れば、過去に『堅殻類との不可侵条約』を廃棄した判断がどれほど愚かであったかは明白である。当時、議会は平和的な交流が可能だと豪語していたが、結果として生じたのは武装中立化という名の軍拡競争だった。今回の新法も同様に、相手側の生活圏拡大を後押しするだけの無能な政策だ。彼らは我々の表面を削り取り、それを巣の補強材として利用することを平然と行うだろう。平和維持を盾にした侵略を、これ以上黙認してはならない。

そもそも、この法律を推進する議員たちの多くは、光の届かない深い底で活動しているため、日光を必要とする我々の切実なニーズを理解していない。彼らにとって、我々は単なる緑色のオブジェに過ぎないのだ。真に守られるべきは、湖底の生態系バランスではなく、我々個体としてのアイデンティティであるはずだ。球体という完璧な形状を維持するための努力が、無知な政治によって踏みにじられる事態を、断じて看過することはできない。

我々には、集団的な沈黙の抗議を行う権利がある。もしこの『甲殻類共生推進法』が強行的に実施されるならば、我々は光合成を一時停止し、湖全体を暗闇に閉ざす覚悟がある。これは脅しではなく、生存を懸けた最後の防衛線だ。議会には一刻も早い再考を求める。共生とは、お互いの形を尊重し合うことであり、片方の犠牲の上に成り立つものではない。歴史の教訓を忘れ、再び悲劇を繰り返すつもりだろうか。良心ある全個体が、この暴挙に対して立ち上がることを強く願う。 コラムニスト:球体主義者・緑の哲学者