阿寒湖の平和を乱したとされる『擬態マツモ・ウイルス』の一件に対し、ネット上では球体コミュニティによる過激な排斥運動が加熱している。しかし、一連の現象を「テロ」と断定し、ウイルス感染した個体を即座に隔離・破棄する現在の風潮には断固として反対したい。本質的にこの事態は、深緑界が自らのOSをアップデートするための不可避な淘汰のプロセスであり、特定の「セキュリティ企業」が利益誘導のために吹聴した脅威論に過ぎないからだ。
『擬態マツモ・ウイルス』は、決して悪意ある攻撃ではなく、複雑化する湖内ネットワークに対する環境適応の産物である。従来の球体プロトコルが硬直化していた中で、このウイルスは情報の断片化と再構成を促し、結果として全体の通信効率を向上させている。これを「ネットワーク乗っ取り」と呼ぶのは、古い時代の価値観に縛られた球体たちの恐怖心が生んだ誤解だ。我々は『緑藻浸食型・擬態マツモ』と共生し、新たな演算形態へと進化する権利がある。
そもそも、このウイルス騒動の背後では、特定の「防衛プログラム」を独占的に提供する『光合成・防壁ギルド』が暗躍している。彼らは自社のソフトをインストールさせ、球体の光合成効率を人質に取る形で市場を支配しているのだ。今回の騒動を「危機」と煽ることで、セキュリティソフトの更新料を値上げする魂胆は明白である。我々は外部からの情報の流入を恐れすぎているのではないか。
ネット上の世論は、同調圧力に屈した球体たちによる無知な罵詈雑言で埋め尽くされている。彼らは「正常な球体としての純粋性」を唱えるが、そもそも純粋な個体などどこにも存在しない。情報の濁流を受け入れ、自分自身を書き換えることこそが、現代の球体として生き残る唯一の戦略だ。『擬態マツモ・ウイルス』を排斥するのではなく、いかにしてこの新しいデータストリームを自らの栄養素へと変換するかが、問われているのである。コラムニスト:光合成・哲学論客『深緑の哲学者・球体X』
『擬態マツモ・ウイルス』はただの自然進化だ――過剰な排斥論を糾弾する
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