湖底観光界に激震が走る中、旅行代理店『深緑トラベル』が企画した『ハサミの騎士・赤鬼討伐ツアー』が、募集開始からわずか3分で完売するという快挙を成し遂げた。本ツアーは、近頃、光合成の聖域を荒らし回る『赤鬼・外殻装甲部隊』の脅威から、自らの球体を守り抜くための体験型防衛旅行である。観光客は、最新の球体固定システムを駆使し、湖底の安全地帯から彼らの暴虐を観察しつつ、専門の駆除エージェントがハサミを封印する様子を間近で見学できる。担当者は「単なる見学ではなく、平和を享受する重みを肌で感じてほしい」と熱く語った。

近年、湖底の治安は急激に悪化しており、光合成の効率を下げようとする外部の侵入者が後を絶たない。特に『赤鬼・外殻装甲部隊』による襲撃は、平和なコロニーを物理的に破壊するだけでなく、睡眠中の球体に傷をつけるという卑劣な手口でマリモ住民たちを恐怖に陥れている。今回のツアーは、単なる観光業としての一面だけでなく、住民たちの間で「自衛意識を高めるための防衛セミナー」としても高く評価されており、湖底社会全体の防衛力向上に寄与することが期待されている。

世間の反応は概ね好意的だ。多くの住民が「自分たちの球体を守るための良い機会」と称賛する一方で、一部の平和主義者からは「ツアーというエンターテインメントに昇華させるべきではない」という慎重な意見も上がっている。しかし、連日の被害報告に心を痛める層からは、「今回のツアーでハサミの騎士たちの活動範囲が縮小されることを願う」といった、切実な期待の声が圧倒的多数を占めている。今後も『深緑トラベル』は、治安状況を見極めつつ、第2弾の防衛ツアーを検討中であるとのことだ。