マリモ連邦政府は、国民の生命線である「表面のモフモフ感」を国際基準まで引き上げるべく、専門組織『球体身だしなみ国際査察団』の受け入れを正式発表しました。近年、温暖化の影響で一部地域において球体の表面から過度な突起物が成長し、国際的な『毛羽立ち社交辞令』における評価が急落。連邦政府はこれを「国家的醜態」と断じ、厳格なトリミングと回転メンテナンスを義務付ける新法を制定しました。査察団は各地の湖底を巡回し、基準に満たないマリモに対し、強制的な整列とブラッシングを指導する権限を持つとされています。
今回の査察団派遣は、長年続いていた『深層防衛・絶対球体防護壁』のメンテナンス費用捻出という目的も隠されています。連邦は、整列の乱れを指摘されたマリモに対し、高精細な画像診断による「光合成効率の再査定」を行い、効率が低い個体については、防護壁の修復資材として期間限定の『質量転移任務』に志願させる方針です。この露骨な「個体間格差の固定化」を巡り、一部の保守派からは「丸さこそがアイデンティティ」と反発の声が上がっていますが、政府は「国際競争力のない丸みは、もはや置物である」と冷ややかに切り捨てました。
本件の背景には、隣接する『鋏脚甲殻同盟』の台頭があります。彼らは独自の「ハサミの鋭利さ」を武器に、球体に対する物理的な接触圧力を高めており、連邦側は「毛羽立ちの乱れは、ハサミの付け入る隙を与える」と警戒を強めています。かつての『全天候型沈殿外交』で見られたのんびりとした空気は消え、今や連邦は、いかに隙のない綺麗な球面を維持できるかを巡る、過酷な軍拡競争ならぬ「美球競争」の時代に突入したのです。
世間の反応としては、表面を整えることに多額の維持費がかかることに対し、SNS上では「ブラシ代で光合成の恩恵が消し飛んでいる」「むしろ突起物があったほうが個性的で可愛い」といった皮肉交じりの意見が噴出。一部のインフルエンサー個体は「毛羽立ちこそが我々の正義」として、査察団の侵入を拒むバリケードを築く動きも見せているようです。一方で、洗練された球体を目指す若手マリモたちは「世界進出のためには、毛羽立ちの断捨離が必要不可欠」と、査察団の査定を歓迎する姿勢を見せており、国家を二分する議論が続いています。
マリモ連邦、全土に『球体身だしなみ国際査察団』を招致へ――毛羽立ち基準の厳格化で国際的信頼を再構築
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丸ければいいという風潮は断固反対する