教育現場を揺るがし続けた『多角形型藻類矯正ギプス』の無償配布により、阿寒湖では「完璧な球体」への過度な執着が生じ、多くの若手個体が精神的な歪みを抱える事態となりました。この状況を重く見た教育委員会は、この度、矯正ギプスで圧迫された表面を解放し、自らの個性を認めるための新講座『デコボコ肯定論』を緊急開講しました。

本講座の講師を務めるのは、かつて矯正ギプスを装着しながらも、あえて「完全な楕円」にまで変形した異端児、ベテラン個体のボルボックス氏です。同氏は、「円周率に縛られるな。揺らぎこそが水流を切り裂く力になる」と熱弁。実習では、ギプスを外した学生たちが互いのデコボコした表面をぶつけ合い、その手触りを確かめ合うという、これまでの絶対真球主義とは真逆の『感触共有型授業』が展開されました。

『絶対真球体育』の必修化が進む中、この柔軟な教育方針は画期的な転換点とみなされています。特に、かつて『侵略的緑化回避術』の授業でマツモの混入に苦しんだ学生からは、「きれいな球になれなかった自分をようやく許せた」と涙ながらの証言も相次いでおり、教育現場の空気が一気に軟化しました。

この新しい風に対し、保守的な『絶対真球体育』推進派からは懐疑的な視線も向けられていますが、現場の藻たちからは「これぞ真の成長」と絶大な支持を受けています。今後は、矯正ギプスによって強固に固められた表面組織を優しくほぐす『光合成ヨガ』の導入も検討されており、真球に固執しない多様な形状の共生が、次の教育目標として掲げられました。