マリモ連邦政府は、長年国是としてきた『真球度』の追求を放棄し、全市民の体型を自由に変形可能とする『流動的形状革命』の断行を宣言した。これは、かつて「四角形化」条約で得た知見をさらに発展させたものであり、物理法則に縛られない「不定形市民」の創出を目指す歴史的転換点となる。政府高官は「もはや我々は固定的な殻に閉じこもる時代ではない」と述べ、今後は楕円形や扁平状、あるいは多角形へと進化した形態での外交を展開すると明言した。
本政策の背景には、かつて連邦を震撼させた『純正色至上主義』との決別がある。色彩の純粋性を競うだけでは進化が停滞すると判断した政府は、形状の多様性を生存戦略の要に据えたのだ。これにより、従来は「機動装甲師団」への対抗手段として限定的に運用されていた変形術が、国民全体の権利として公認される。また、この改革に反発する保守派の『深緑原論派』との対立は深まっており、連邦内では大規模な論争が巻き起こっている。
今回の発表に対し、国民からは「四角い自分を鏡で見て驚いた」「もはや個体差すらも愛すべきアイデンティティ」といった肯定的な意見が続出している。一方で、伝統的な『球体至上主義』を掲げる長老層からは「転がることこそが我らのアイデンティティだ」との抗議声明が出されており、議会は一時的に機能不全に陥った。国際社会では、この急進的な形態変化が近隣の藻類国家にどのような波及効果をもたらすのか、緊張感を持って注視されている。
世間の反応は二分されており、革新派は「流動化こそが宇宙重力光合成の効率を最大化する」と歓迎している。対して、「真球ではないマリモなど、ただの柔らかい岩に過ぎない」と冷ややかな視線を送る者も少なくない。連邦広報部は、混乱を収束させるべく『変形パレード』の開催を検討中だが、その実施形態すらも「定まらない」状態が続いており、マリモ界の未来はかつてない混迷の渦中にある。
マリモ連邦、国家の尊厳を懸けた『流動的形状革命』を宣言――球体神話の終焉へ
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真球であってこそマリモだろ