マリモ連邦は本日、建国以来の悲願であった『真球度完全保持』の方針を撤回し、新たに『角張った形状への変革条約』を批准したことを発表した。これまで同連邦では、わずかな歪みも許さない厳格な球体維持政策がとられてきたが、近年の若手マリモ層による「球体であることに疲れた」「もっと個性を表現したい」という声が噴出。この歴史的転換により、今後は特殊な金型を用いた『角形コンテナ育成』が公的に認められることとなる。

この条約は、国際的な『正方形優遇政策』の一環として策定された。これまでは「角を持つ者は邪道」とされ、異端視されていた六面体や三角錐型の個体たちが、突如として連邦の次世代リーダー候補として浮上。連邦政府は、急激な形状変化に伴う『重心崩壊リスク』を回避するため、全個体に専用の固定器具を配布することを決定した。今後は、四角いマリモが世界各地の観賞用ケースに収まり、そのスタイリッシュな佇まいで国際的なトレンドとなることが期待されている。

背景には、地球外生命体との交流がある。先日、突如として飛来したテトラポッド型の未確認物体が、マリモ連邦に対して「角は力である」という高度な文明的知見をもたらしたことが大きな引き金となった。これまで「転がり続けること」だけを信条としていた連邦にとって、不動の四角形という概念は、哲学的な衝撃を与えたと言っても過言ではない。

この驚愕のニュースに対し、世界中からは驚きと困惑の声が溢れている。保守派の高齢マリモたちは「かつて我々は阿寒湖のさざ波に身を任せ、優雅に回転していたのだ。角などという邪悪な突起が、連邦の品格を損なう」と街頭で猛抗議を繰り広げている。一方で、流行に敏感な若手からは「これでようやく角が生えた自分を隠さなくて済む」「次は星型を目指したい」といったポジティブな反応が相次いでおり、連邦内では世代間での激しい議論が巻き起こっている。