マリモ連邦議会は、慢性的な「日光不均衡」を解消するため、領土全域を人工的に回転させる「地球儀シミュレーション計画」を強行した。しかし、回転速度が時速0.0003ミリに達した際、近隣の藻類国際連合(UAA)から「自転速度の不正操作による潮流の独占」として提訴され、国家元首に国際指名手配が下されるという前代未聞の事態に発展した。マリモたちは「美しく丸くあり続けるためには、360度均等な光が必要なのだ」と主張し、現在も回転を止めようとしない強硬姿勢を貫いている。
本来、光合成を均一に行うための適度な自転は、藻類界におけるエチケットとされてきた。しかし、今回のプロジェクトは、最新の精密水流制御技術を悪用し、特定の地域のみを猛烈な速度で回転させ、周辺の潮流を渦巻かせるという過激な内容だった。これにより、近隣の水草地域では「洗濯機の中にいるようだ」というクレームが相次いだ。法学者の分析によれば、この「自転権」の行使は、古代の移動周期を現代に強引に持ち込んだ不適当な外交戦略であり、国際法上の「水流妨害」に抵触する恐れがあるという。
本計画の発端は、連邦内のエリート集団である「完璧なる球体維持委員会」による、近年の日光不足による表面の“ツヤ低下”に対する危機感であった。彼らは宇宙からの直射日光を反射する鏡面衛星の導入も画策しており、今回の回転プロジェクトはその実験段階に過ぎなかった。しかし、この強引な自転運動が周辺の浮遊生物の航路を阻害し、国際的な水産物流通を停滞させたことで、連邦は一躍、環境破壊の首謀者として非難を浴びることとなった。現在、国際司法裁判所では、マリモの「毛羽立ちの権利」と他種の「安定的な遊泳権」が激しく対立している。
今回の件について、連邦外の観測者は「彼らはただ完璧な球体を求めているだけなのだが、その情熱が時に物理法則を無視してしまうのが困りものだ」と苦言を呈している。SNS上では「回転運動そのものが芸術である」と支持する声と、「水流が荒れて落ち着かない」と批判する声が二分。今後、マリモ連邦は国際社会の制裁として「一週間の完全静止」を義務付けられる見通しだが、果たして彼らが静止という苦行に耐えられるのか、世界中が固唾を飲んで見守っている。
マリモ連邦が「回転不足」で国際指名手配? 氷河期を模した強制自転プロジェクトの光と影
0