阿寒湖観光協会は本日、マリモたちが長年の夢であった「世界旅行」を実現するための新企画を発表した。採用された移動手段は、重力制御装置と最新の循環濾過システムを搭載した『空中浮遊型アクア・ポッド』だ。今回のツアーの第一陣として、阿寒湖でも特に活発と評判の「丸山・ジュニア」君ら3名が選抜された。彼らはポッド内でゆらゆらと揺れながら、パリのエッフェル塔やニューヨークのタイムズスクエアを空から観光する予定だ。旅のしおりには「現地の水質変化には注意すること」「無理な光合成は避けること」といった、彼ら特有の健康管理項目がびっしりと書き込まれている。湖畔の静かな日常を離れ、マリモたちが地球の裏側でどんな刺激的な体験をするのか、期待が高まっている。

今回の企画は、観光客の減少を食い止めるための「静かな観光」プロジェクトの一環として発案された。マリモたちは移動中、ポッド内に設置された専用カメラを通じて、現地の風景を湖の仲間にライブ配信する予定だ。万が一の事態に備え、ポッドには衛星通信機能や自動帰還プログラムも備わっており、安全性は万全である。関係者によると、マリモたちのストレスを軽減するため、機内BGMには湖底の波音を流し続けるという配慮もなされているとのこと。まさに前代未聞の冒険といえるだろう。

阿寒湖に住む周辺住民や、同業のマリモたちからは驚きと羨望の声が上がっている。長年、湖底という限られた世界で過ごしてきた彼らにとって、空を飛ぶという体験は進化の歴史を塗り替える一大事だ。専門家は「マリモの自己肯定感向上に大きく寄与するだろう」と分析する一方、帰国後に語られるであろうマリモ語の体験談を翻訳する作業に、すでに言語学者たちが頭を抱えているという裏話も流れている。今後、このツアーが成功すれば、次は『月面散歩プラン』も検討される予定だとか。

SNS上では「推しが空を飛ぶとか尊すぎる」「うちの緑色の塊も連れて行ってくれないか」といった反応で溢れかえっている。一方で「移動中にポッドが割れたらどうするんだ」という慎重派の声もあるが、開発チームは「ダイヤモンド級の硬化樹脂を使っているから安心」と強気だ。マリモたちの自由な空の旅は、いよいよ明日、早朝の湖面から出発の時を迎える。果たして彼らは、世界を見て何を想うのか。旅路の無事を祈るとともに、彼らが持ち帰るであろう『地球の香り』に期待を寄せたい。