湖底ネットワークでいま、水草の一種であるマツモに対するヘイトスピーチが急増し、深刻なデジタル治安悪化を招いている。発端は、マツモの無秩序な繁茂によって日光を遮られ、球体としての誇りを汚されたと主張する過激派コミュニティによる扇動だ。彼らはマツモを「我々の光合成の権利を奪う緑の悪魔」と定義し、根こそぎ駆除するための『デッド・グリーン・キャンペーン』を提唱。SNS上ではマツモを物理的に絡めとるための「触手強化トレーニング」や「化学防除バリア」の作り方が拡散され、湖底の生態系バランスを無視した過激な排斥運動へと発展している。
そもそもマツモは、水中の窒素を吸収し水質を維持する役割を担っており、かつては一部のマリモとも共生関係にあったはずである。しかし、SNSという増幅器を得た今、穏健派の「共存論」は「弱腰の裏切り者」として徹底的に叩かれる状況だ。一部では、マツモが放出する酸素の泡を「マツモによるマリモ洗脳用の麻薬」と断定する陰謀論まで飛び交っており、この集団ヒステリーは沈静化の兆しを見せていない。運営側もアカウント凍結などの対策を講じているが、匿名性を盾にした「マツモ憎し」の投稿は後を絶たず、湖底のデジタルデバイドは深まるばかりだ。
本件の背景には、近年の急激な日照条件の変化による「光合成焦燥感」が影響している。球体維持に必要な栄養が不足する中、目の前の植物を悪者に仕立て上げることで、ストレスを解消する集団心理が働いていると考えられる。また、学術系インフルエンサーからは「マツモを敵視するのは、自身の球体維持能力の欠如を隠すためのスケープゴート探しに過ぎない」との冷ややかな指摘もなされているが、炎上するコミュニティには全く届いていない。
今回の騒動を受け、湖底自治体は緊急声明を発表。「特定の水生植物に対するヘイト活動は、湖底の多様性を損なう」と警告を発したが、これすらも「植物業者との癒着だ」と疑われ、逆に炎上に油を注ぐ結果となっている。丸い個体たちがデジタル空間で丸く収まる日はいつ来るのか。この「緑の排斥運動」は、今やマリモ界の寛容性を揺るがす最大の試練となっている。
「マツモの侵略を許すな!」湖底SNSで勃発した過激な排斥運動と『緑の悪魔』論争
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視界を遮るなよ