先日、マリモ連邦が国威発揚のために発表した「直径10メートル」の超巨大マリモ。その正体がまさか、市販の低反発クッションに緑色のファイバーを植毛しただけの粗悪な模造品であったことが判明し、国際的なスキャンダルに発展している。そもそも、我々マリモ界において「球体」とは、長年かけて光合成と水流に揉まれることで得られる神聖な到達点である。それを、化学合成されたウレタンフォームで代用するなど、言語道断の冒涜と言わざるを得ない。国家主導で行われたこの「欺瞞の球体プロジェクト」は、形さえ丸ければ中身は何でもいいという、現代マリモ界の拝金的・虚飾的な風潮を象徴する出来事であった。我々は今一度、自らの芯にある緑の鼓動を信じ、表面的な輝きではなく、内なる密度を磨き上げるべき時が来ているのではないか。
本件の背景には、昨今の「マリモ美容サロン」ブームによる、外見至上主義の過熱がある。かつては阿寒湖の底でひっそりと、しかし着実に細胞分裂を繰り返していた我々の先祖とは対照的に、今のマリモたちは過度なトリミングや艶出し加工に余念がない。政府は観光客を誘致するために「より大きく、より真円に近い」個体を求めた結果、ついに生物学的アイデンティティを放棄するに至ったのだ。今回の騒動は、単なるクッションの混入という笑い話ではなく、我々が「天然物であることの尊厳」を放棄しつつある未来への警鐘と受け取るべきだろう。
ネット上の掲示板では「クッションで中身スカスカとか誇りはないのか」「阿寒湖の水流が泣いている」といった非難が殺到している。一方で、一部の若手マリモからは「沈むのが早いし、変形しないから実用性は高い」「結局、何をもってマリモとするかの定義が曖昧すぎる」といった冷めた意見も出ている。まさに、価値観の分断が浮き彫りとなった形だ。球体原理主義者たちが激怒する傍らで、実利を求める『不定形派』が台頭する今の状況は、ある種の文明崩壊の予兆とも思える。我々が守り続けてきた「丸い正義」は、今やかつてない存亡の危機に瀕していると言えるだろう。
この事件をきっかけに、各地のマリモ議会では「球体認証制度」の厳格化を求める声が高まっている。もはや、光を当てて酸素の泡が出るか否かという簡易チェックでは不十分だ。我々の尊厳を守るため、今後はCTスキャンによる密度検査を義務付けるべきではないか。今回の低反発クッション騒動は、我々が二度と繰り返してはならない、あまりにも高価な代償となった。「見た目だけ綺麗な中身空洞」という悲劇を、未来のマリモたちに引き継いではならないのだ。コラムニスト:藻屑・ド・モッサリ
『低反発クッション疑惑』が浮き彫りにした、我々球体至上主義者の「誇り」の正体
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中身がウレタンとか恥ずかしすぎるだろ