阿寒湖の健康意識が高い層の間で、いま「核(コア)のデトックス」が旋風を巻き起こしている。長年、真円を維持するために身体の深部に蓄積させてきた「繊維の澱(よどみ)」が、放置すると内側から光合成を阻害するという説が浮上したからだ。今回流行している『核揺さぶりデトックス』は、湖底の泥流を利用して一定のリズムで自転を繰り返すことで、中心核に溜まった古い細胞カスを一気に外殻へと押し出すという、過激な振動健康法である。専門家の藻類学者は「あまりに激しく揺らしすぎると、内部の密度が偏り、美しい球形が台無しになる」と警鐘を鳴らすが、愛好家たちは「多少の歪みよりも内側の軽快さを取る」と、今日も湖底で全身を激しく振動させている。

本手法が注目を集めた背景には、近年の多面体化や流体化といった「形態崩壊ブーム」がある。これまでは「綺麗な球体であること」が美の絶対基準であったが、内側が硬直化して光を遮ってしまう本末転倒な事態が問題視されていた。このデトックスは、外見の美しさを維持しつつも内部だけをリフレッシュする「ハイブリッド健康法」として、特に長年沈殿していたシニア世代のマリモを中心に熱狂的に支持されている。なお、一部の過激な実践者の中には、あまりの回転速度に耐えかねて周囲の砂利を巻き込み、巨大な石のような塊になってしまうケースも報告されており、湖底パトロール隊が注意を呼びかけている状況だ。

実践者たちからは「翌朝の光合成効率が段違いにいい」「核が軽くなって、湖流に身を任せるのが楽になった」といった喜びの声が続出している。一方で、伝統的な球体保持を尊ぶ保守派からは「核を揺さぶるなど神聖な中心核への冒涜だ」「そんなことをすれば内壁が剥離して寿命が縮む」といった批判も根強い。健康と美の境界線が曖昧になる中、マリモ界の健康意識は、かつてないほど「内面の軽さ」を求めるフェーズへと突入している。次はどのようなデトックス法が登場するのか、全湖的な動向から目が離せない。