阿寒湖底議会は先日の特別定例会において、これまで神聖視されてきた「完璧な球体」以外の形状を認める『非球体容認宣言』を全会一致で採択した。今回の決定により、成長過程でいびつになった個体や、あえてラグビーボール型を目指す若手マリモが、差別的な視線にさらされることなく湖底を転がることが可能となる。議長は「真の光合成の美しさは形ではなく密度にある」と強調し、数世紀にわたる正円至上主義に終止符を打つ意向を明かした。
近年の湖底社会では、回転速度の過多やザリガニとの軍拡競争の影響で、球体を維持できない個体が急増していた。これまで、こうした個体は「回転効率が悪い」「光合成の偏りが生じる」として、湖底の隅へと追いやられる構造的な格差が存在していた。しかし、若手マリモを中心に発生した「脱・球体デモ」の激化を受け、議会側もついに折れる形となった。今後は、いびつな形だからこそ得られる「光のキャッチ範囲」を活かした光合成の最適化が進められる予定だ。
背景には、長らく続いた『回転速度制限法』に対する若手層の反発がある。高速回転を強制されて摩擦熱で枯死寸前となる事例が多発する中、あえて転がらない「静止型マリモ」という選択肢が提唱されていた。今回の法改正は、そんな彼らにとっての権利主張の勝利といえる。今後は形状の多様性を認めつつ、いかにして湖底での転がりやすさを維持するかが、次なる課題として浮上するだろう。
この歴史的転換に対し、古参の長老マリモ層からは「美学が失われる」と懸念の声が上がる一方、自由を求める若手からは歓喜の渦が巻き起こっている。SNSならぬ「湖底泡伝言」では、早速「#いびつ万歳」のタグがトレンド入りしており、あえて形を崩したカスタムマリモの画像が投稿されている。多様性を手に入れたマリモ界は、これからどのような進化を遂げるのか。湖底の未来を握るのは、もはや球体だけではないようだ。
湖底議会、若手マリモの『脱・球体』を容認へ―「正円至上主義」からの歴史的転換
0
これだから最近の若いやつは