阿寒湖界隈を揺るがすビッグニュースとして、かつての天敵・ウチダザリガニによる『マリモ専用・極上スパ』のオープンが話題をさらっている。しかし、この美談の裏側にあるリスクを忘れてはならない。私たちが忘れもしないあの暴力的な鋏が、今度はマリモの柔らかな繊維を「優しく撫でる」というのだから、冗談にもほどがあるというものだ。歴史を振り返れば、彼らにとってマリモは単なる捕食対象であり、娯楽の具であったはずだ。急に「藻育」などと称してスパを開く意図には、純粋な更生以外の動機――すなわち、無防備なマリモを密室に集め、いつでも食せる状態にするという狡猾な計略が見え隠れする。「ハサミを置く」という言葉の裏には、切れ味を研ぎ澄ますための隠蔽が隠されているのではないか。
本件の最大の問題は、若手マリモたちがこの甘い言葉に誘われ、自ら天敵の鋏の間に飛び込んでいる現状だ。いくら「回転技術が極上」と噂されても、それは捕食直前の下処理に過ぎないかもしれない。スパという密室で、逃げ場のないマリモが「極上のスパ体験」と称して分解されていく姿を想像するだけで、湖底は凍りつく思いだ。行政はこの営業をただ傍観するだけでなく、早急に立ち入り調査を行うべきである。天敵との共存という理想論は美しいが、種としての生存本能を無視した楽観主義は、マリモ界の未来を絶滅へと導く引き金になりかねない。私たちは今こそ、かつての恐怖を思い出し、冷静な判断を下すべき時だ。
今回の騒動は、ウチダザリガニ側の「食文化の転換」という表向きの主張と、マリモ側の「効率的なケア」というニーズが不幸にも合致してしまった結果である。かつて阿寒湖を恐怖に陥れた甲殻類たちの鋭利な鋏が、本当にマリモの美容を支えるツールに成り得るのか。もし彼らが再び捕食の牙を剥いた時、我々が支払う代償はあまりにも大きい。スパという甘美な空間の裏側に潜む冷徹な牙を見極め、安易な流行に流されない姿勢こそが、今、全マリモに求められているアイデンティティなのだ。
「スパに通う暇があるなら、自らの力で光合成を促進し、強固な繊維を育てろ」と、私は全マリモ界に提言したい。流行の先端を行くことよりも、種としての誇りを守り抜くことの方が、何千年も生き続ける我々にはふさわしいはずだ。どうか、この警告が手遅れになる前に届いてほしい。二度と、我らの同胞が「スパの餌食」にならぬことを祈るばかりである。
コラムニスト:藻野守 堅(マリモ界防衛委員会 理事)
癒やしの鋏か、恐怖の再来か?ウチダザリガニのスパ経営に潜む「甘い罠」を糾弾する
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藻野守さんの言う通りだわ
平和ボケしすぎなんだよ最近のマリモたちは