文化・芸術・5月31日
ドイツで「退廃芸術展」の開催を規定する法律が可決(1938年)
1938年5月31日、ドイツで「退廃芸術」の没収および開催に関する法律が可決されました。ナチス・ドイツ体制下において、モダンアートなどの前衛芸術を「退廃的」として弾圧・排除するための法的根拠が整えられた歴史的な出来事です。
「退廃芸術」法可決の背景
ナチス政権は、アドルフ・ヒトラーの芸術観に基づき、伝統的な写実主義から外れるモダンアート、抽象絵画、表現主義などを「退廃芸術」と断定して排斥しました。1938年に可決された法律により、公立美術館から該当する作品を没収し、処分・売却あるいは「退廃芸術展」などの見世物として利用することが制度化されました。
その後の影響
この法律の成立を受け、ドイツ国内の美術館から数多くの現代美術作品が強制的に排除されました。同年7月にはミュンヘンで「退廃芸術展」が開催され、パウル・クレー、ワシリー・カンディンスキー、エルネスト・ルートヴィヒ・キルヒナーらの作品が嘲笑の対象として展示されました。これはナチスによる文化統制と、表現の自由に対する重大な弾圧の象徴となりました。
ポイント
- 1938年5月31日にドイツで関連法が可決された。
- ナチス・ドイツによるモダンアート弾圧の法的根拠となった。
- 同年7月にはミュンヘンで「退廃芸術展」が開催された。