阿寒湖のマリモ経済研究所は本日、マリモの持つ究極の幾何学的フォルムを応用した「次世代バイオ通貨」の発行を開始したと発表した。これまで硬貨の製造に要していた金属資源を一切排除し、厳選されたマリモを乾燥・圧縮して硬度をダイヤモンド並みに高めた「マリモ・コイン」が、今月から法定通貨として流通する。導入初日の今日、全国の銀行ATMからは一斉に緑色のモフモフした塊が排出され、利用者は困惑しつつもその愛らしい手触りに癒やされる事態となっている。専門家は「利便性は皆無だが、サイフを開くたびに森林浴ができる経済効果は計り知れない」と分析しており、今後はマリモの成長速度に合わせて自動で金利が付与される仕組みも検討中だという。

これまで、円の価値はマリモによる裏付けによって維持されていたが、今回はその概念を一段階引き上げ、物理的な通貨そのものをマリモ化するという大胆な転換を図った。経済界からは「貨幣が腐るリスクがある」「ペットショップで食料品を買う感覚に近い」といった懸念も上がっているが、日銀は「もしマリモが成長して大きくなりすぎたら、それは額面が増えたとみなす超インフレ戦略だ」と、強気な見通しを崩していない。また、マリモ・コインを水に浸すと光合成を始めて発光する機能も備わっており、暗い夜道でサイフを落としても即座に発見できるセキュリティの高さも評価されている。

このニュースを受け、SNS上では「財布の中が酸素で満たされて呼吸が楽になった」「マリモの湿度が小銭入れに悪影響を与えていないか心配」といった声が溢れている。一部の経済アナリストは、今回の通貨改革が「世界的なグリーンインフレの引き金になるのでは」と警鐘を鳴らしているが、マリモの持つ圧倒的な癒やし効果の前では、株価の暴落も「まあ、緑だし仕方ないか」という寛大な空気に包まれているようだ。政府は今後、紙幣に関しても海藻ベースの繊維への移行を計画しており、日本の経済システム全体が急速に湿り気を帯びていくと予想される。