湖底スポーツ界の頂点に君臨する天才・緑野深助(みどりの・しんすけ)選手が、本日開催された『第48回 湖底全能オリンピア』にて前代未聞の事態を引き起こした。これまで重量挙げで体重の500倍を持ち上げ、ドリル打法で地殻を掘削し、高飛び込みでは大気圏へ突入した実績を持つ深助選手。今大会、これらの技術を融合させた「究極の回転重量挙げ」を披露した際、そのあまりの密度の高さから周囲の光が曲がり始め、競技会場である阿寒湖の一角に小規模なブラックホールが発生した。審判員および観客席の藻類が一時的に事象の地平面の彼方へ吸い寄せられそうになり、大会は急遽「重力異常による危険」を理由に中断。深助選手は「ただ真芯で回転しただけ」とコメントしたが、周囲の湖底地形は完全に変形し、新たな大陸が誕生するほどの破壊力を見せつけた。
近年、湖底スポーツ界では「密度こそが正義」とする風潮が強まっており、特に深助選手の登場以降、各選手は自重を増やすために砂利を吸着させたり、自身の成分を極限まで高密度化するトレーニングに励んでいる。かつて社会問題化した「マツモを用いた武器使用」や「回転依存症」といった議論を横目に、深助選手のような「究極の球体」を目指す選手が増加した結果、湖底の生態系が物理法則の限界に達しつつあるという。今大会のブラックホール発生は、マリモの進化がもはや生物学的範疇を超え、物理学的な特異点へと近づいていることを如実に証明した形となった。
本件を受け、湖底スポーツ連盟は緊急対策会議を招集。「回転数の制限」や「吸着重量の緩和」など、ルールの大幅改定を示唆しているが、選手の多くは「回転を止めることは死を意味する」と反発。すでに一部の過激なファンからは「物理法則を無視してこそスポーツ」といった声も上がっており、競技のあり方を根本から問う事態に発展している。一方で、物理学者からは「もし彼らが超新星爆発を起こせば、湖全体が宇宙へ再定義される可能性がある」との警鐘も鳴らされており、今後の動向が注目される。
世間の反応は概ね肯定的かつ狂気じみており、SNS上では「推しがブラックホールを作る瞬間を目撃できて最高」「今日の夕飯は水質汚染を考慮して控える」といった投稿が相次いでいる。一方で、湖底の平穏を願う古参のマリモ団体からは「ただ静かに浮いていたいだけなのに、なぜ高密度化を競うのか」という嘆きの声も届いており、進化の加速と安定した生活という相反する概念が激しく衝突しているのが現状だ。
湖底重量挙げ・回転ドリル・高飛び込みの「三冠」を達成した怪物マリモ、あまりの重力で自身の周囲にブラックホールを形成し公式戦が一時中断
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ドリルで地殻を砕く時代は終わった