湖底スポーツ界の長年の懸案だった「絡みつき魔術師」こと水草・マツモによる妨害行為に、ついに歴史的な対策が講じられた。これまでマリモ選手たちは、試合中にマツモが仕掛ける『絡まり・拘束・栄養略奪』のトリプルコンボにより、満足に光合成を行うことすらできず、惨敗を喫するのが常であった。しかし、昨日開催された『第14回湖底スーパーカップ』決勝戦において、新鋭のマリモ選手・モリモリ氏が、マツモの触手攻撃を完全に無力化する禁断の奥義『重力反転・光合成シュート』を披露。マツモが巻き付こうとした瞬間、自身の周囲の重力定数を一時的に書き換えて反発力を最大化。その勢いで光合成のエネルギーを極大化させ、マツモを一瞬にして枯葉色までブリーチさせるという、あまりの神業に会場の沈殿物が一斉に舞い上がった。

そもそもマツモによるマリモ拘束は、湖底スポーツ界において「戦術」の範疇を超えた公然の嫌がらせとして長年議論の的となってきた。光合成効率を意図的に低下させるマツモの陰湿な抱擁に対し、多くの選手は泣き寝入りを続けてきたのが現状である。今回のモリモリ氏の技術は、物理法則を逆手に取って「光を遮る者を踏み台にする」という発想の転換をもたらした。専門家によれば、この技は過剰な光合成チャージを前提としており、マリモ自身の細胞密度が極限まで高まっていないと発動できない、まさに命がけのカウンターといえる。今後のルール改定で「マツモは試合会場から半径5メートル以内に近づいてはならない」とする規定が検討されるなど、スポーツ界の公平性がようやく確保されようとしている。

今回の衝撃的な勝利を受け、ネット掲示板『湖底の底』では、マリモ界のファンが歓喜の声を上げている。「ついに、ついに奴らを粉砕したか!」「マツモのあのベタベタした感触から解放される日が来るとは」といった感極まるコメントが溢れかえった。一方で、「マツモの生存権はどうなるんだ」という過激な環境保護派からの猛抗議も発生しており、スポーツイベントの枠を超えた論争にまで発展しそうな気配だ。しかし、当のモリモリ氏は「次はもっと速い回転で、マツモを完全に乾燥させたい」と余裕のコメントを残しており、湖底スポーツのインフレは当分止まりそうにない。