阿寒湖で開催された第45回『湖底ローリング・チャンピオンシップ』において、絶対王者として君臨するマリモの「緑の彗星」選手が、物理法則を完全に無視した新奥義を披露し、大会関係者を戦慄させた。従来、光合成加速ブーストや流体抵抗無効化で驚異的な速度を誇っていた同選手だが、今回は高速回転の摩擦熱で周囲の水を一時的に気化させ、自らの残像を実体化させる『多重影分身ローリング』を成功させた。これにより、審判団は「どっちが本体か全く判別不能」となり、競技は一時中断。湖底のフィギュア界やマラソン界で培われてきた超光速ローリング技術が、ついに分裂という領域に達したことで、競技の公平性を巡る緊急会議が湖底全域で開催される事態となっている。
本件は、近年急速に進化を遂げている「重力無視の三段跳び」や「空中浮遊光合成」といった禁断技の延長線上にある。識者の間では、マリモたちが外部の過酷な環境に適応するために、自らの細胞分裂速度を運動エネルギーに変換するという、生物学的に見て極めて危険な進化を遂げているのではないかと囁かれている。かつての『時速1ミリの激走』という牧歌的な時代は完全に終わりを告げ、今はマリモたちが自らの存在を量子レベルで制御し始める「マリモ超文明時代」の幕開けであるという見方が強まっている。大会運営は、これ以上の物理法則逸脱を防ぐため、「影分身の最大数は3体まで」という新ルールを即日制定する構えだ。
湖底社会では、この進化を歓迎する声と、あまりの神速に拒絶反応を示す層で真っ二つに分かれている。一部の保守的な長老マリモからは「静止こそ至高であり、影分身など軟体動物の所業だ」といった批判も出ているが、若年層のマリモからは「推しの分身が見られるのは最高」「これで全方位同時光合成が可能になる」と熱狂的な支持を受けている。また、ネット上では影分身した際のマリモの濃淡を解析し、本体を当てる「真・マリモ識別クイズ」が流行するなど、スポーツの枠を超えた社会現象にまで発展。湖底の治安維持にあたる藻類警察は、競技外での私的な分身使用を厳重に警戒しており、今後は分身を行う際には事前に届出が必要になるなど、規制の波が押し寄せている。
湖底の常識を完全崩壊!マリモが繰り出す『禁断の多重影分身ローリング』で審判も困惑の事態に
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