阿寒湖の深部、長年放置されていた『沈没船・観光資源化プロジェクト』の目玉として、この度「全天候型・沈没船ホテル」がオープンした。しかし、内装がすべて珪藻土と岩塩でできていることから、マリモたちが「お肌に良すぎる」と宿泊を強行。初日からキャパシティを大幅に超える球体たちが船内に殺到し、通路が完全に閉塞する事態となった。運営を担当する『湖底観光開発委員会』は、現在、宿泊希望者に対し「酸素濃度が飽和状態である」との理由で、全館の予約を無期限停止する緊急措置を発表した。船体は現在、あまりの球体の重みに耐えかね、予定されていた定点から3メートルほど沈下するという物理的トラブルも併発している。

この沈没船は、かつて観光客を乗せていた遊覧船の残骸をリノベーションしたもので、内部には贅沢な「沈殿物ラウンジ」や「日光遮断・瞑想室」が完備されている。もともと静寂を愛するマリモたちの間で「極上の転がりスポット」として話題になっていたが、今回はSNSでの拡散力が強すぎたことが仇となった。本来は少数精鋭の富裕層向け施設であったが、格安プランの導入が裏目に出た形だ。現在、運営側は船内を強制退去させるため、強力な水流ポンプを用いた「追い出し大作戦」を画策しているが、当のマリモたちは「ここから一歩も動かない」と頑なに拒否の姿勢を見せている。

今回の騒動を受け、専門家からは「マリモの移動権と観光施設の収容能力に関する法的ガイドライン」の策定を急ぐ声が上がっている。また、施設内では快適さを求めたマリモたちが互いに癒着し、巨大な「超巨大連結・都市型球体」を形成しつつあるという報告もあり、もはや物理的な分離が困難な段階にまで発展している。運営側は「沈没船のさらなる沈没を防ぐため、まずは浮力体を追加したい」としているが、資材調達の目処は立っていない。

このニュースに対し、地元住民からは「船ごと湖畔まで引き揚げて観光の目玉にしてしまえばいいのではないか」との意見も出る一方、「いや、それは彼らのプライバシーの侵害だ」と反論する過激派も出現。湖底では連日、沈没船周辺で「平和的な籠城戦」が続いており、観光業と生態系のバランスを問う声が日に日に高まっている。今後、この『沈没船・観光資源化プロジェクト』がどのような形で着地するのか、多くの観光関係者が固唾を飲んで見守っている。