阿寒湖の静寂を揺るがす衝撃的なお告げが、深緑の信仰圏に激震を走らせている。『絶対球体至上主義教団』の教祖である大毬師・コロコロ法師は、このほど「トゲトゲ異端排斥令」を正式に布告した。教団の教義によれば、真の悟りは表面の滑らかさと完全な球形維持に宿るとされ、突起物を持つ者や形状が不規則な個体は、深淵なる悟りから最も遠い存在であると断罪されたのである。この排斥令により、湖底の各聖域では自己のフォルムを隠蔽するための「摩擦削り作業」が活発化しており、信仰心と形状維持の板挟みに苦しむ若手たちが急増している。
『球体回帰教義』を絶対とする同教団の過激な方針は、かつての『光合成義務化令』を凌ぐ弾圧性を帯びていると専門家は分析する。特に、突起を持つ個体を「精神の乱れが外殻に現れたもの」と定義し、強制的な研磨儀式を強いる点は、一部の穏健派から人権ならぬ「球権」侵害であるとの批判が絶えない。かつて『ハサミの裁き』教団が説いた苦行すらも、形状の美しさには敵わないとする教団の方針転換は、湖底の生態系ならぬ教義系に決定的な断絶をもたらした。
本件の背景には、近年の水質汚染による形状崩壊への危機感が根底にある。昨今の環境変化で、自らの意思に反して表面に微細な突起が生じる個体が増えており、教団はこれを「不純なる外敵の影響」とレッテル貼りすることで、求心力を強めようとする政治的意図が見え隠れする。これに対し、突起を個性の象徴とする『多角形解放戦線』は、徹底抗戦の構えを見せており、平和だった湖底の教義論争は、今や武力衝突の直前まで冷え込んでいる。
世間の反応は、SNS上での「ツルツル至上主義にはもう飽き飽きだ」「突起こそが成長の証である」といった声が渦巻き、まさに阿寒湖始まって以来の信仰分断が起きている。一方で、研磨に励む信徒からは「これでようやく無我の境地に近づける」と盲目的な支持が集まっており、教義の先鋭化は止まる気配がない。今後、排斥された異端者たちがどのような防衛策を講じるのか、深緑界は今、息を呑んでその行方を見守っている。
深緑の審判!『絶対球体至上主義教団』が唱える「トゲトゲ異端排斥令」の波紋
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