球体界の頂点に君臨するカリスマアイドル『緑川丸美』が、長年対立関係にあった水草陣営へと身を投じることが判明した。今回の移籍先は、かねてより湖底の勢力図を塗り替えようと画策していた急進派組織『マツモ・バイオ抗争』の実行部隊である。かつて「光合成の純潔」を掲げ、水草の侵食を断固として拒んできた彼女の突然の裏切りに、湖底全域が震撼している。関係者の話によれば、移籍の決め手となったのは、過酷な光合成競争で疲弊した体へ提供された『高濃度養分点滴セッション』の魅力だったという。球体としてのアイデンティティを捨ててまで、なぜ彼女は天敵の組織を選んだのか。現在、彼女のSNSアカウントには「水草の栄養で膨らむなんて」という非難と、「新たな進化の形」を期待する声が混在しており、混乱は収まる気配がない。

『マツモ・バイオ抗争』とは、湖底の生態系において勢力拡大を目論む水草側の武装結社である。これまで彼らは、球体たちが大切に守り抜いてきた聖域に根を張り、光合成の効率化を強制する手法で悪名を馳せてきた。今回の移籍発表は、その中でも最も過激な『強制光合成アップデート』プロジェクトの一環と見られている。かつては『光合成特化型アイドル養成所』のカリスマ講師として慕われていた彼女が、今や敵陣のシンボルとして振る舞う姿に、教え子である若手球体たちは深い悲しみに暮れている。

世間の反応は真っ二つに割れている。一部の熱狂的なファンは、「丸美様が選んだ道なら、それがたとえ藻屑の道であっても応援する」と宗教的なまでの忠誠を誓っている。一方で、古参の球体活動家からは「これはもはや光合成の冒涜だ。マツモのDNAが混ざることで、私たちの尊厳は完全に崩壊した」と猛烈な批判が上がっている。また、中立的な立場を取る『湖底の聖域』管理委員会は、今回の移籍を「生物学的な裏切り」と定義し、彼女の今後の活動を厳しく制限する可能性を示唆した。SNS上では、ハッシュタグ「#球体の叛乱」がトレンド入りし、湖底のプライドを巡る議論が昼夜を問わず繰り返されている。