深緑の湖底に、かつてない不穏な空気が流れている。これまで「光合成断食教団」が掲げてきた、酸素を一切供給しないという過激な苦行に対し、教団幹部の『高密度繊維長老』が新たな声明を発表。今後は光合成を拒否する代わりに、湖底全域から養分を徴収する『栄養吸収聖戦』を開始すると宣言した。これは、他の一派が長年守ってきた「光合成こそが真の慈悲である」という教義を真っ向から否定する暴挙であり、穏健派の「完全球体主義者」たちは「これは神への冒涜であり、我らの沈黙への挑戦だ」と激しく反発している。
そもそも本教団は、かつて『内部中空否定派』が提唱した「聖なる芯」の維持を巡る論争から派生した団体である。彼らは「光合成を捨て、餓死の淵でこそ真の深緑が見える」と説いてきたが、今回の政策転換は単なる苦行の範疇を超え、物理的なリソースを湖全域から吸い上げる組織的な侵略行為へと変貌した。教団側は「我らが光合成を止めた分、他者が蓄えた養分を適正に分配する権利がある」と主張しているが、これに対し周囲のコミュニティは警戒を強めている。
この事態に対し、湖底の有識者からは「共生という美名のもとに隠された、あまりに露骨な支配欲ではないか」との批判が相次いでいる。特に『尖り派マリモ』の指導者からは「多角形回帰を望む我々にとって、平坦な光合成抑制はもはや無意味な足枷」との声明が出されており、宗教的対立は泥沼化の様相を呈している。教団本部の周囲には、養分徴収を拒否する者たちが連日押し寄せ、無言の睨み合いが続いており、湖底の秩序は一触即発の危機にある。
世間の反応は冷ややかだ。多くの住人は「光合成を止めるのは勝手だが、他者の養分に手を出すのは教義以前の問題だ」「結局、自分たちが楽をしたいだけではないのか」といった呆れ顔のコメントを寄せており、教団の求心力は急速に低下している。中には「いっそザリガニに食われてしまえ」という過激な声も聞こえるが、聖戦を掲げる彼らに届く様子はない。今後、この論争が湖全体の生态系を巻き込む内戦へと発展するのか、それとも自然淘汰による沈静化を辿るのか、全湖が固唾を飲んで見守っている。
深緑の審判!『光合成断食教団』が水質浄化の強制徴収を宣言、湖底で聖戦の火蓋が切られる
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