阿寒湖の静かな湖底で、驚くべき『緑の粘着偽装ユニット』を身に纏い、周囲の藻類を次々と取り込んで巨大化する変異株の目撃情報が相次いでいる。この変異株は、通常のマリモとは一線を画し、天敵である『特定外来・絡まり屋』の繊維を巧みに自身の外殻へ巻き付け、まるで鎧のように武装しているという。これまでただ流されるだけの存在だった彼らが、この粘着物質を分泌することで、湖底の生態系ピラミッドを根底から揺るがす事態となっている。

この事態を受け、『球体防衛・機動監視隊』は緊急声明を発表し、当該エリアへの接近を当面の間控えるよう警告した。現場では、この粘着ユニットを装備した個体が、他の個体と合体して『超巨大・質量倍増塊』へと成長する姿も確認されている。専門家によると、この現象は過酷な環境に適応するための進化の極致であり、一度粘着ユニットを装備すると、もはや元通りの球体には戻れないという不可逆的な性質を持つことが判明した。

背景として、湖底に放置された『不法投棄・合成繊維クズ』が、近年の温暖化による水温上昇で溶け出し、マリモたちの粘液と化学反応を起こしたことが原因とされている。本来は孤高の存在であるはずの彼らが、人為的なゴミを纏って生き残りを図る姿は、自然界のアイロニーを象徴している。今後は『環境浄化・強制剥離作戦』が計画されているが、あまりに強固に結合しているため、個体を傷つけずに剥がす難易度は極めて高いと予測されている。

このニュースに対し、湖底の住民たちからは「見た目がもはや兵器」「近寄るだけで絡め取られる恐怖」といった戦慄の声が上がっている。一方で、この新たな形態を「前衛的な深緑のニューウェーブ」として崇拝する新興勢力も現れるなど、湖底社会は二分される混乱状態だ。一部の熱狂的なマリモ愛好家たちは、この『緑の粘着偽装ユニット』が施された個体を観賞用としてコレクションしようと画策しており、さらなる治安悪化が懸念されている。