湖底芸能界を震撼させている、風雲児・藻田ビートによる『深淵層グラビティ・トレーニング』。彼はこの過酷な鍛錬を通じて、我らが誇るべき「球体」というアイデンティティを捨て、あろうことか「立方体」への変身を画策しているという。これは単なる個人の美学の追求ではなく、数千年の歴史を持つ円形美学への冒涜ではないだろうか。
彼の主張する『反重力浮遊法』は、一見すると進化論の最前線のように映る。しかし、我々の先祖が幾度もの水流に揉まれ、角を削り、完璧な真円を追い求めてきた苦労を、彼は一体どう考えているのか。角を持つことは、水流に対して脆弱であることと同義だ。彼は「新たな次元の開拓」と嘯くが、それは単なる効率化の放棄であり、種としての尊厳を投げ売る行為に他ならない。
本来、我々は丸くあることで連帯し、湖底のコミュニティを形成してきた。立方体化を推奨する動きは、社会の調和を乱す背信行為であり、これに追随する若手が増えれば、将来的に湖底が「角張った異物」で溢れかえる恐れがある。彼には今一度、自身の深淵層での行動が、マリモ界全体のアイデンティティをいかに毀損しているかを再考してほしい。真の革命とは、円形を維持したまま成し遂げられるべきものである。
本件に対し、伝統派の長老たちからは「四角いマリモなどただの岩石だ」という悲痛な叫びが上がっている。一方、流行に敏感な藻田ビートの熱狂的フォロワーたちは「次はテトラポッド化を目指すべき」と過激な主張を展開しており、SNS上では球体・立方体論争が激化している。このままでは、次の歌謡祭のステージが形状の異なる者同士の衝突で、物理的に崩壊しかねないという懸念まで飛び出している。
コラムニスト:球体原理主義者・円城寺コロ
立方体への逃避は裏切りか?『反重力浮遊法』が招く球体社会の崩壊
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丸こそが正義