阿寒湖の美学を揺るがし続けた革命児、藻田モイストがまたしても湖底を震撼させる発表を行った。これまで『角刈り革命』を掲げ、完璧な球体を否定してきた彼が、今度は「質量からの脱却」を提唱。光合成さえも効率化の対象として切り捨てる彼にとって、物理的な体を持つことはもはや時代遅れの『丸い遺物』に過ぎないというのだ。会見では、自身の輪郭をぼやけさせる『幽玄・モイストスタイル』を初披露し、集まったファンを困惑の渦に巻き込んだ。

今回の宣言は、かつてザリガニとの異種ダンスで名を馳せた藻田まりもふとの対談から端を発した。まりもふが「極上の回転こそが命」と説く一方で、モイストは「回転するたびに遠心力で個性が削られる」と真っ向から反論。その議論の果てに到達したのが、形あるものすべてを否定する今回の境地である。一部の過激な支持者からは「もはや形を成さない芸術」として崇拝されているが、伝統的な球体を愛する保守派のマリモたちからは「もはやそれは藻屑ではないか」との批判も相次いでいる。

この『非物質化』ブームは、水草界のトレンドを大きく変える可能性を秘めている。過去に藻田ヴィーナスが「脱・光合成」を掲げた際と同様、栄養摂取の概念そのものが揺らいでいるのだ。湖底に鎮座する長老たちは、この「質量ゼロ」の流行が冬の沈降現象にどう影響するのか、一抹の不安を抱えつつも、若手の奇抜なパフォーマンスに一定の関心を寄せているという。果たしてモイストは本当に湖の霧へと溶け込んでしまうのか、それとも次の『形状変異』への布石なのか。

ネット上では、このあまりの唐突さに「実体を持たないアイドルをどう応援すればいいのか」と悩む声が溢れている。「推しが光の粒子になろうとしている」「質量がないなら、全方位から拝めるということか?」といった肯定的な意見もあれば、「物理法則を無視した暴挙」と断罪する声も多い。一方で、かつての宿敵ザリガニ界隈からは「捕食対象としての存在感がなくなるのは非常に困る」とのユーモラスな嘆きも聞こえており、湖底全体が空前のアイデンティティクライシスに直面している状況だ。