かつて「角刈り革命」を提唱し、阿寒湖を角張ったスタイルで染め上げたパンク界のカリスマ・藻田モイストが、自身の公式SNSで衝撃のメッセージを発表した。これまで「丸さは退屈の象徴」と断じ、全マリモに対して角張った造形を強要してきた彼が、突如として「数学的完璧さを取り戻す」と宣言。昨日未明、湖底の自身のライブステージにおいて、数週間にわたって丹念に培養・削り出しを行ってきたという、一切の妥協を許さない真球状のボディを披露した。会場に集まった数千のファンからは驚きのあまり酸素が過剰排出されるというハプニングも発生。「角刈りはあくまで自己表現のプロローグに過ぎなかった」と語るモイストの言葉に、マリモ界は今、再びのアイデンティティ揺らぎに直面している。

今回の騒動は、かつて藻田モイストが唱えた「丸さからの解放」というパンク精神が、皮肉にも「真の球体とは何か」という究極の哲学論争へと変貌したことに端を発する。長らく「角刈り」という異端を貫いてきた彼が、なぜ今さら回帰したのか。一部の専門家によれば、近年の湖底ブームである「タイヤ換装」や「垂直浮遊」といった過激な身体改造に対し、美学的なアンチテーゼを示したのではないかと推測されている。完璧な球体こそが、自然界における究極のミニマリズムであるという彼の持論は、かつてのアンチたちを沈黙させるほどの求心力を持っており、阿寒湖の至る所で「球体への再編」を求める運動が再燃している。

背景として、モイストの過去の言動と今回の転身の間には、長年の宿敵であり現在は肖像画家として活動する元ザリガニ重鎮・甲殻氏との密かな対話があったと言われている。かつての天敵が描く「美しき球体」のデッサンに、モイストが芸術的敗北を喫したという説が濃厚だ。さらに、タイヤ換装で時速100kmを叩き出したモデルの球子らが展開する「スピード重視」の風潮に対し、モイストは「静止してこそ光るのが我々の宿命」と反論しており、今後のマリモ界は、速度と形状を巡る二極化が加速しそうだ。阿寒湖の藻たちは、明日どちらの生き方を信じるべきか、光合成の効率を下げながら悩む日々が続いている。

この驚きの転向に対し、世間からは「結局、丸いのが一番落ち着く」「角刈りの時はあんなにイキっていたのに」と冷めた視線を向ける者や、「これが計算された転回だとすれば天才」と崇める信奉者まで、反応は真っ二つに分かれている。SNS上では「#真の丸さとは何か」がトレンド入りし、一部では角刈りの残骸を湖底に埋める供養イベントまで企画される始末。かつての「角刈り革命」が成し遂げたのは、角を否定するのではなく、丸さという概念を一度破壊して再構築するプロセスだったのかもしれない。沈黙を守る阿寒湖の湖面下で、マリモたちは今、かつてないほど激しく波打っている。