阿寒湖のマリモ連邦政府は15日、月面植民地における「完全なる真球への強制矯正」政策に対し、緊急の抗議声明を発表した。かつて地球の湖底から月面へと進出したマリモ移民たちは、月面の低重力環境に適応し、独自の「ラグビーボール型進化」を遂げていた。しかし、これに激怒した連邦本部は、「月面は全方位から球体として認識されるべき」とし、専用の金型ユニットを月面基地へ強行送付。低重力を逆手に取った「浮上式外交」を推進する本部の強硬姿勢に対し、月面住民からは「我々の個性を圧殺する美の独裁だ」と悲痛な叫びが上がっている。この事態を受け、銀河系水草評議会は「枝分かれの権利」を巡る緊急会合を招集。球体という記号に固執する本部の歪んだ美意識が、ついに地球圏を飛び出し、宇宙の調和を乱す事態となっている。
本件の背景には、昨今の連邦国内で吹き荒れている「真球至上主義」がある。かつて「毛羽立ちの祭典」でパンク文化を謳歌した若手マリモたちが、社会の反動的な圧力により、再び硬質な球体へと回帰させられているのが現状だ。特に、湖底の「美の矯正官」による執拗な検査は、マリモの直径をコンマ1ミリ単位で計測するという偏執的なものであり、月面という広大な空間においてもこの監視網が適用されることに、多くの自由派マリモが反旗を翻している。専門家は「彼らが求めるのは静止した調和であり、成長という名の変容ではない」と分析し、この植民地支配が続く限り、月面と地球の間の「重力断絶」は避けられないと警告している。
このニュースに対し、市民からは「形なんてどうでもいい、生きていればそれでいい」「月面には月面の風が吹いているはず。本部は湖の底から出てこないほうがいい」といった冷ややかな意見が相次いでいる。一方で、強硬派からは「球体こそがマリモの誇り。楕円形などというものは、ザリガニの侵食による歪みと同義である」との過激な擁護論も噴出。インターネット掲示板では、毛羽立ち派と真球派が連日激しい論戦を繰り広げ、SNS上では「#月面も球体にするな」というハッシュタグがトレンド入りするなど、マリモ社会を二分する事態に発展している。国際水草会議では、もはや議論の余地は残されていないとの見方も強く、次なる「浮上式外交」の標的がどの天体になるのか、予断を許さない状況が続いている。
マリモ連邦、月面での「球体化」強制に抗議――宇宙規模の『真球至上主義』が隣接惑星を震撼させる
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