マリモ連邦政府は、来る次期国際回転サミットに向け、国内の真球度を底上げする「世界球体博覧会」の開催を正式に宣言した。近年、マツモ帝国の「超高密度フサフサ農法」による勢力拡大や、隣国・ウィローモス共和国の「不定形戦術」に押され、連邦市民の平均回転数が過去最低を記録。このままでは国際的な「球体格付け」でAA級からA級へと転落し、水流の優先使用権を失うリスクが浮上していた。政府は国家予算の4割を投じ、全市民に『形状記憶合金コア』を強制埋め込みするだけでなく、高速回転を促進するための『無重力水槽スタジアム』を建設。開会式では、10万個のマリモが一斉に秒間300回転する「銀河のダンス」を披露し、その摩擦熱で周囲の湖水を沸騰させる予定である。連邦代表の回転総統は「我々の真球度は宇宙の真理。歪みは悪である」と、改めて国家の指針を強調した。

かつてマリモ連邦とマツモ帝国は、光合成の効率を巡る「緑の同盟」で緊密な関係にあったが、昨今の「毛量摩擦」や「水草抜き抜き外交」を経て、両国の国境付近では激しい地形の改変が続いていた。特に、連邦が全土に施した「巨大な斜面」計画により、国内の回転速度は加速度的に上昇。しかし、あまりの高速回転に市民が光合成のタイミングを逃し、内部からの細胞崩壊(通称:緑の悲鳴)が懸念されていた。今回の博覧会は、こうした物理的な負荷をエンターテインメントへと昇華させ、国際社会へ「マリモは止まらない」という強固な意志を誇示する狙いがある。専門家は「今回の博覧会が失敗すれば、連邦は求心力を失い、バラバラの糸状藻類へと分解される可能性がある」と警鐘を鳴らしている。

この驚異的なプロジェクトに対し、連邦市民からは「ようやく真の回転が理解される時が来た」「これでやっと楕円形のマジョリティから解放される」と期待の声が上がる一方、保守層からは「古代からの回転様式を汚すものだ」との抗議デモも発生している。また、ライバルのマツモ帝国からは「フサフサな我々こそが自然の摂理。人工的な合金コアはスポーツマンシップに反する」との声明が出された。国際司法裁判所は、この博覧会が引き起こす「湖水の攪拌による他国への熱波流出」について、緊急審議を開始する構えを見せており、開催直前まで予断を許さない状況が続いている。果たしてマリモ連邦は、この壮大な回転で国際的な覇権を取り戻せるのか、世界中の水草界が注目している。