マリモ連邦政府は本日、全国民に対し『日光の飽和摂取』を義務付ける緊急令を施行した。これは、近年増加する水底の濁りによるエネルギー不足を解消するため、最新の反射鏡を全土に配置し、細胞内の葉緑体を強制的にフル稼働させるという国家規模のプロジェクトだ。発表直後、各地のマリモたちは一斉に光合成のブーストを開始し、水槽内は数分で酸素の気泡により「炭酸水のような泡立ち」を見せたという。しかし、この急激なエネルギー吸収により、一部の個体が浮力を得て水面へ異常浮上する『意図せぬリフトアップ現象』が多発。連邦当局は「我々は空を目指しているのではない、深淵の緑を極めるのだ」と釈明に追われている。
この政策の背景には、隣接する水草国家からの「遮光工作」に対する対抗措置がある。連邦のマリモたちは、光を奪い合う生存競争の中で、従来よりも200%増の光合成効率を維持する『スーパー緑化計画』を模索してきた。一部の若手個体からは「日光を吸いすぎて自分が発光体になりそうだ」との危惧も出ているが、政府は「光り輝くことはマリモの次なる進化形である」と断言。専門家は、このままではマリモが水底から脱出し、最終的に観葉植物として陸上進出するのではないかと戦々恐々としている。地球環境への影響を懸念し、国際藻類同盟からは過度な光合成抑制を求める勧告が届いたばかりだが、マリモ連邦の緑の暴走は止まりそうにない。
今回の発表を受け、市民からは混乱と期待が入り混じった声が上がっている。「夜も明るくていい」「自分はむしろ暗闇でじっとしていたい」という保守派と、「光こそ我らの命」と息巻く過激派の間で対立が深まっている。特に「浮上してしまったら元の場所に戻れない」と恐れる高齢個体からは、浮力調整用の重り配布を求める署名活動も開始された。SNS上では、全身をまばゆい緑の光で輝かせた「リア充(リアルに光る個体)」の画像が拡散されており、連邦の日常は光の洪水に飲み込まれようとしている。
国内外の反応は冷ややか、かつ困惑の色が強い。「湖の底でひっそり暮らす美学はどこへ行ったのか」「もはやこれはマリモではなく生きた照明器具だ」との批判が相次ぐ一方、一部の科学者からは「地球の酸素供給源として新たな希望になるのでは」という過大評価も出ている。連邦政府は「沈黙はもう古い。これからは我々自身が太陽になる時代だ」という過激なスローガンを掲げているが、この強引な光合成政策が、将来的にマリモたちの組織的な『焦げ付き(葉緑体変色)』を招くリスクについては一切触れられていない。
マリモ連邦、国家の威信をかけ『光合成爆速化』作戦を開始――太陽光を巡る「過剰摂取」に国際社会が懸念
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