文化・芸術・12月15日
ベートーヴェンの『交響曲第9番』が日本で初めて全曲演奏された日
12月15日は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの『交響曲第9番 ニ短調 作品125(合唱付き)』が日本で初めて全曲演奏された日です。大正時代、徳島県鳴門市の板東俘虜収容所に収容されていたドイツ兵たちによって初演が行われました。日本における西洋音楽史および第九の受容において、記念すべき重要な出来事です。
板東俘虜収容所での出来事
第一次世界大戦中、青島の戦いで日本軍の捕虜となったドイツ兵約1千人が、徳島県鳴門市の板東俘虜収容所に収容されました。収容所の所長であった松江豊寿は、捕虜の人道的な待遇を心がけ、彼らの自治活動や文化活動を認めました。その中で音楽活動も盛んに行われ、収容所内のオーケストラと合唱団によって、ベートーヴェンの『交響曲第9番』が練習され、全曲演奏が実現しました。
日本初演の意義とその後の広がり
板東俘虜収容所での演奏は、日本国内において同曲が全曲演奏された最初の事例となりました。この演奏会は、日本とドイツの文化交流の象徴的な出来事であり、日本の音楽界やオーケストラの発展に大きな影響を与えました。現在でも鳴門市では、この歴史的な出来事を記念して「第九」の演奏会が盛んに行われています。
ポイント
- 1918年(大正7年)12月15日に板東俘虜収容所で全曲演奏が行われた。
- 演奏を行ったのは第一次世界大戦のドイツ兵捕虜たちであった。
- 収容所長・松江豊寿の人道的な管理方針が文化的活動を支えた。