歴史・9月6日
北方領土上空でソ連の戦闘機によりベレンコ中尉機が函館空港に強行着陸
1976年9月6日、ソ連の現役パイロットであるヴィクトル・ベレンコ中尉が操縦するMiG-25迎撃戦闘機が、北海道の函館空港に強行着陸しました。この事件は冷戦真っ只中の国際社会に大きな衝撃を与え、最新鋭機の機体構造や軍事機密が西側諸国に渡る契機となりました。
事件の経過
1976年9月6日、ソ連の沿海地方にある飛行場を飛び立ったヴィクトル・ベレンコ中尉のMiG-25戦闘機が、訓練中にソ連領空を離れて日本海を越え、日本領空に侵入しました。航空自衛隊のレーダーが機影を捉えて迎撃機を発進させましたが、悪天候なども重なり見失いました。その後、同機は函館空港へ接近し、同日15時50分頃に滑走路へ強行着陸しました。機体は滑走路をオーバーランして草地で停止しました。
歴史的背景と影響
当時、MiG-25は西側諸国にとって「謎の最高性能戦闘機」と恐れられており、その実態や技術的秘密は厳重なベールに包まれていました。着陸後、機体は日米両国の専門家によって詳細に調査・分解され、電子装備に真空管が多く使われていることなど、当時のソ連の航空技術の現実が明らかになりました。ベレンコ中尉はアメリカへの亡命を希望し、日本政府は出入国管理令違反などの手続きを経て、同年9月9日にアメリカへ出国を認めました。機体は同年11月にソ連側へ返還されましたが、日ソ間の外交関係には一時的に強い緊張が生じました。
ポイント
- 発生日は1976年9月6日である。
- 操縦していたのはソ連空軍のヴィクトル・ベレンコ中尉である。
- 降下した空港は北海道の函館空港である。
- 機体はソ連の最新鋭迎撃戦闘機「MiG-25」であった。