歴史・3月15日
ソビエト連邦最高会議がソ連大統領職を新設し、ミハイル・ゴルバチョフが初代大統領に就任
1990年3月15日、ソビエト連邦最高会議臨時大会においてソ連大統領職の新設を定めた憲法改正が採択され、同日、ミハイル・ゴルバチョフが初代大統領に選出・就任しました。これは従来のソ連共産党による一党独裁体制から、大統領制を軸とした権力構造への大きな転換点となりました。
ソ連大統領職の新設の背景
ペレストロイカ(改革)を推進するミハイル・ゴルバチョフ書記長は、国家の近代化と政策の迅速な実行を図るため、強権的な指導力を持つ新たな行政トップの必要性に直面していました。それまでの最高権力機関であった最高会議の議長職から、より国家元首としての権限が明確な「ソ連大統領」を創設することで、党中央委員会や最高会議からの独立性を高め、国家運営の主導権を握る狙いがありました。
初代大統領への就任と権限
1990年3月15日のソ連最高会議で大統領選が実施され、ゴルバチョフが初代ソ連大統領に選出されて就任しました。新設された大統領職には、法令の公布権、最高会議に対する拒否権、武装勢力の最高司令官としての権限などが与えられました。ただし、当初の大統領は国民による直接選挙ではなく、最高会議の議員による投票で選出される仕組みでした。
その後の影響と歴史的意義
ソ連大統領の設置は、共産党の指導的役割を定めた憲法条文の削除と並行して進められ、ソ連の政治体制を多党制や大統領制へ移行させる重要なステップとなりました。しかし、急速な経済改革の停滞や各共和国の独立運動の激化を抑えきれず、大統領権限の強化と民主化のバランスは揺らぎ続けました。結果として、この大統領職は翌1991年末のソビエト連邦の崩壊まで存続することになります。
ポイント
- 1990年3月15日にソビエト連邦最高会議臨時大会でソ連大統領職が新設された。
- ミハイル・ゴルバチョフが初代ソ連大統領に就任した。
- 従来のソ連共産党による一党独裁体制から大統領制への移行を示す出来事であった。