科学・技術・2月4日
日本初の月面軟着陸を目指した「LUNAR-A」計画の中止が決定
2月4日は、日本初の月面軟着陸を目指して宇宙科学研究所(ISAS)が進めてきた月探査計画「LUNAR-A」の中止が正式に決定された日です。技術的なトラブルや開発の遅れが重なり、長年の検討の末に計画の断念が発表されました。日本の月探査史において大きな転換点となった出来事です。
「LUNAR-A」計画の概要と目的
LUNAR-A計画は、日本にとって初となる月面着陸および月内部の構造調査を目的とした科学衛星計画です。宇宙科学研究所(ISAS)を中心に開発が進められ、月周回軌道からペネトレーター(月面貫入子)と呼ばれる硬式プローブを月面に撃ち込んで内部に設置し、地震計や熱流量計による観測を行う計画でした。
中止決定の経緯
当初の計画では1990年代後半の打ち上げが予定されていましたが、ペネトレーターの開発における耐衝撃性の確認や、ロケットの性能向上に伴うスケジュール変更などにより、打ち上げ延期が繰り返されました。長期間の開発継続により状況が大きく変化したことや、技術的なハードルを克服することが困難となったため、追加のコストと時間を投じることは得策ではないと判断され、正式に計画の中止が決定されました。
その後の影響と月探査への継承
LUNAR-A計画自体は中止となりましたが、そこで培われた技術や科学的知見は、のちに日本初の本格的な月周回衛星「かぐや」(SELENE)へと引き継がれました。「かぐや」は2007年の打ち上げに成功し、月全体の観測データ取得に大きく貢献することになります。LUNAR-Aの中止は挫折であったものの、その経験がその後の日本の月・惑星探査の確実なステップとなりました。
ポイント
- LUNAR-Aは日本初の月面軟着陸(ペネトレーターによる月面設置)を目指した計画だった。
- 計画の推進主体は宇宙科学研究所(ISAS)。
- 技術的遅れや開発の長期化を理由に計画の中止が決定された。