羽田野さんは幼少期から「白い部分はパンの包装紙のようなもの」という独自の食パン哲学を貫いてきた人物である。彼にとって、食パンの白い部分はあくまで耳を保護するための緩衝材であり、食べるべき対象ではないというのが持論だ。
今回発表されたマシーンは、産業用レーザー切断機と、高速回転する高精度ノコギリを融合させた前代未聞の装置である。食パンを投入すると、わずか0.5秒で白い部分が完全に粉砕され、四方八方の耳だけが綺麗に重なって排出される仕組みだ。
「白い部分は小麦粉の味が薄すぎる。私は濃厚な焼き色のついた耳だけを、ただひたすら愛でたいのです」と語る羽田野さんの目は、開発の疲労と狂気に満ちた鋭い輝きを放っていた。
近所のパン屋からは「うちのパンをそのように扱うのはやめてほしい」と苦言を呈されたが、羽田野さんは「むしろ白い部分を廃棄する手間を省いてやった」と意に介さない様子だ。
実験中には誤って食卓のテーブルまで四角く切り取ってしまうハプニングもあったが、彼は「これもまた耳に近い硬さだ」と平然とコーヒーを飲み干したという。
現在、マシーンから排出された白い粉末の処理に頭を悩ませているという羽田野さんだが、その目は早くも「次はフランスパンの先端だけを収集する装置を」と、次なる戦場を見据えている。
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