卵料理研究家を自称する轟木健太朗氏(34)は、過去5年間にわたり、毎日3食、目玉焼きだけを食べ続けてきた。彼にとって目玉焼きとは単なる朝食ではなく、宇宙の真理を解き明かすための「キャンバス」であるという。

事件は先週末の朝に起きた。轟木氏は「黄身の水分を限界まで飛ばしつつ、白身を鏡のように磨き上げる」という難題に挑んでいた。彼は電子レンジ、トースター、そして改造した業務用溶接機を駆使し、卵に極限のエネルギーを注入した。

「黄身が黄金色を超えて、プラズマのような輝きを放ち始めたんです」と轟木氏は語る。その瞬間、フライパンの中の卵は轟音とともに爆発。キッチンは瞬く間に、まるで高画質のペイントソフトで塗りつぶしたかのような、均一で鮮やかな黄色一色に覆われた。

駆けつけた近隣住民は、窓から黄色い液体が流れ出ているのを見て「誰かが大量のマスタードを召喚したのかと思った」と当時の混乱を振り返る。壁、天井、そして轟木氏の顔面までもが、ピカソも驚くような見事な黄色に染まっていた。

消防による清掃作業は難航を極めた。現場には、ほのかに焦げたバターと硫黄の混ざった、なんとも形容しがたい香ばしさが漂っていたという。轟木氏は自身の体から滴る卵黄を拭いもせず、「あれは間違いなく、宇宙で一番完璧な焼き加減だった」と誇らしげに主張した。

現在、轟木氏は近所のスーパーで「卵の購入は一日一パックまで」と厳重注意を受けている。しかし本人はいたって前向きで、「次はうずらの卵で、銀河を創造するつもりだ」と、すでに来月の挑戦を見据えて目を見開いている。