都内在住の波多野健二さん(42)は、5年前から「究極の卵かけご飯」を作るためだけに人生の全てを捧げてきた。彼は「米の甘味を細胞レベルで引き出すには、炊飯時の温度を恒星表面並みに保つ必要がある」という独自理論を提唱。市販の炊飯器を改造し、本来なら安全装置が働くはずの過熱保護機能をすべて撤去するという暴挙に出た。

先週末、波多野さんはついに運命の日を迎えた。彼は特注の超高出力ヒーターを炊飯器に直結し、スイッチを入れた。室温がみるみる上昇し、キッチンはまるで溶鉱炉のような熱気に包まれた。波多野さんはゴーグルを着用し、伝説の卵かけご飯の完成を今か今かと待ちわびていたという。

しかし、期待が高まる中で異変は起きた。炊飯器内部の米が、加熱されすぎてプラズマ状態へと変化。青白い閃光を放ちながら回転し始めたのだ。波多野さんは「これだ!これが真のアルデンテだ!」と歓喜の声を上げたが、その直後、炊飯器は耐えきれずに轟音を立てて爆発。米の粒子がキッチン中に降り注ぐ「銀河系炊飯事件」として近所で話題となった。

近隣住民は「朝起きたら、自宅の庭に黄金色に輝く米粒が数千粒落ちていた。宇宙からの贈り物かと思った」と困惑した様子で語った。消防隊が駆けつけた際、波多野さんは爆風で髪を逆立てながらも、床に散らばった米を拾い上げ、「味は……悪くない」と呟いていたという。

今回の事件を受け、波多野さんは今後の展望についてこう語った。「炊飯器という器では、私の情熱を閉じ込めることはできないと分かった。次は巨大な原子炉を借りて、全人類が感動する『究極のチャーハン』に挑戦するつもりだ」。なお、彼が今回の試行で作った卵かけご飯の味については、一切の供述を拒否している。