今回記録として認められたのは、いわゆる物理的な金庫破りや強盗とは一線を画した、極めて特殊な「侵入・退去」の反復回数である。あほ氏は自身のSNS上で『金庫の空気の入れ替えとメンテナンス』と称して、毎日のように該当銀行の金庫室へ正々堂々と予告状を送りつけ、警備の目をかいくぐり(あるいは警備員と談笑しながら)出入りを繰り返していたという。

銀行側も当初は困惑を隠せなかったものの、あほ氏の行動があまりにも予測不能かつ、最終的に何も盗むことなくむしろ金庫内の整理整頓をして帰宅するという不可解なルーティンであったことから、次第に警備チームとの間に奇妙な信頼関係が生まれた。

ギネス記録の審査員によれば、今回の記録は『特定の警戒エリアに対し、事前通告を行いながらも、防犯システムを物理的に破壊することなく、警備の網をくぐり抜けて到達した回数』として評価された。これまでに例のないユニークな部門での世界一となった。

あほ氏は授賞式にて、『最初は単なる散歩の延長だった。金庫という場所は静かで集中できるし、何より警備員さんたちとチェスをするのが楽しみで通っていたら、いつの間にか回数がこんなことになっていた』と、飄々とした様子で語った。

専門家からは『この行為は常人には到底理解できないが、警備の脆弱性を突くというよりも、警備の隙間に溶け込むという高度な心理的ステルス技術が使われている』との分析も出ている。銀行側は、『今後はあほ氏専用の出入り口を設置することも検討している』とユーモアを交えた声明を発表した。

今回の記録達成を受け、あほ氏のもとには世界各地の博物館や極秘施設から『ぜひ当施設でも整理整頓をしてほしい』といったジョーク交じりのオファーが殺到しているという。一躍時の人となったあほ氏だが、本人は次なる目標として『世界一深い湖の底で深呼吸する記録』に挑戦したいと、すでに次の奇想天外な計画を口にしている。