試合が動いたのは2回裏、神田商は無死一、二塁の好機から、8番打者の適時打で先制点を挙げた。急造チームとは思えない落ち着いた試合運びを見せ、スタンドを沸かせた。

その後、吉桂も中盤に2点を返して逆転を試みるなど、強豪校らしい粘りを見せたが、神田商は臆することなく応戦。7回裏には主砲の二塁打で再び勝ち越し、試合の流れを完全に引き寄せた。

神田商の先発投手は、この日が公式戦初登板とは思えない強気の投球を展開。直球と変化球を織り交ぜる組み立てで、吉桂打線を要所で抑え込み、完投勝利を収める活躍を見せた。

試合後、神田商の監督は「選手たちが短期間で本当によく準備をしてくれた。勝敗以上に、彼らがグラウンドで野球を楽しんでいたことが一番の収穫です」と、興奮冷めやらぬ様子で語った。

一方、敗れた吉桂の主将は「相手が創部間もないチームということで油断していたわけではないが、勢いに飲まれてしまった。神田商の執念を感じる試合だった」と潔く振り返った。

今回の勝利により、神田商は二回戦へ駒を進める。次はシード校との対戦が控えているが、初戦で見せたこの勢いがどこまで続くのか、県内の野球ファンからは早くも期待の声が高まっている。