マクロ経済政策(金融政策と財政政策)

最終更新日時 : 2019年1月10日
マクロ経済政策によって右に動く総需要曲線

マクロ経済においては、ミクロ経済とは異なり、政府の存在を考える必要があります。

なぜなら、以下の記事にも書いたように、政府はマクロ経済政策によってマクロ経済を操作可能だからです。

では、マクロ経済政策とは具体的にはどのようなことを指すのでしょうか。

マクロ経済政策とは

政府は国の経済状況が悪化した(景気が悪い)場合、それを改善するために様々な政策を行います。それがマクロ経済政策です。

政府は以下の2つのマクロ財政政策を行うことができます。

  • 財政政策(政府が自ら行う)
  • 金融政策(政府が日本銀行に指示して行う)

安倍政権が掲げたアベノミクスにおいても、これらのマクロ経済政策が盛り込まれています(首相官邸ホームページ アベノミクス「3本の矢」:第二の矢は「大胆な金融政策」、第三の矢は「機動的な財政政策」)

具体的な財政政策としては「減税」と「財政支出」、金融政策としては量的緩和などの「金融緩和」があります。

これらの政策は、需要と供給の図における総需要曲線を右にずらす働きを持ちます。つまり、実質GDPと一般物価の上昇が起こります。

財政政策とは、「政府が使うお金を増減」させ、総需要曲線を動かすこと。金融政策とは、政府の方針に従って「日銀が世の中に出回るお金の量をコントロール」し、総需要曲線を動かすこと。

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日本銀行は、わが国の中央銀行として、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するため、通貨および金融の調節を行うこととされています(日本銀行法第1条、第2条)。調節にあたっては、公開市場操作(オペレーション)などの手段を用いて、長短金利の誘導や、資産の買入れ等を行っています。
こうした中央銀行が行う通貨および金融の調節を「金融政策」といいます。

金融政策とは何ですか? : 日本銀行 Bank of Japan

これらの政策によって、適切な物価上昇率(インフレ率)に保つことが望ましいとされます。2019年現在は前年比の +2% がその望ましいインフレ率とされています。

中央銀行は金融政策と金融監督業務が主な仕事です。

金融政策とは、端的にいえば望ましいインフレ率(物価上昇率)を実現することで、現在、それは前年比プラス2%に設定されています。

なぜなら、インフレ率が低くなりすぎると、デフレになってしまうからです。経済がデフレに陥ると、企業の業績悪化や倒産、失業率の増加、経済苦による自殺などが増加します。

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どちらの政策も総需要曲線が右に動くという点では同じですが、どう右に動かすのかという点が異なります。また、効果が現れるタイミングも異なります。

まず、総需要の定義は以下のようになっています。

総需要 = 消費 + 投資 + 政府需要 + 輸出 - 輸入

財政政策である減税は消費、金融政策である金融緩和は投資、輸出入、消費に影響することで総需要を増加させます。

財政政策と金融政策は関連している

文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」(2019年1月7日)の放送において、経済評論家の上念司氏は、変動相場制の国においては、金融政策のサポートがなければ財政政策は効果を発揮しないと述べています。

政府の財政政策と協調して日本銀行が金融政策を取ることが景気の改善には必要であり、これが上手く連携しないとマクロ経済政策の効果が現れないとされます。

下記の文献では、政府支出(財政支出)を例にわかりやすく説明されています。

政府支出は、公共投資などによって有効需要(確実に金銭のやり取りが生じる需要)を増やす手法だ。これは、世の中に直接お金を渡すようなものであり、即効性が期待できる。しかし、変動相場制のもとでは、財政政策によって為替が円高に振れてしまう場合がある(中略)

円高になると今度は輸出が減り、総需要の足を引っ張ってしまう。(中略)

後に触れる金融緩和を十分していると、国債を発行しても金利が上がらないので、輸出が減るような円高にならずに、財政政策の効果が出る

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参考文献

たった1つの図でわかる! 図解経済学入門 あさ出版 高橋洋一

官僚と新聞・テレビが伝えないじつは完全復活している日本経済 (SB新書) 上念司

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